高校数学

[微分積分の基礎]微分のやり方①

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ユキ
ユキ
ティーブジョブズは,自分の立てた会社にクビにされたことがあるらしい。どうも,ユキです。今日は微分について初学者向けに記事を書いていきます。

ちなみに,導関数とは,関数を微分したもので,\(f’(x)\)や,\(\frac{d}{dx}f(x)\)と書いたりします。別にどちらを使っても差し支えありませんが,ここでは,\(f’(x)\)を導関数とします。

微分とは

微分は,平均変化率の進化形です。

平均変化率は,

$$\frac{yの変化量}{xの変化量}=\frac{f(x+h)-f(x)}{(x+h)-x}$$

このように表せます。\(h\)は2点の\(x\)軸方向の距離を表します。平均変化

率は,この\(h\)が,0以外の数でしたが,関数\(f(x)\)の微分は,逆に\(h\)

が0です。式で書くと,

$$\displaystyle \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{(x+h)-x}$$

このように表せます。ここで,\(\displaystyle \lim_{h \to 0}\)の意味は,\(h\)を0に近づけることを意味します。

つまり,微分の定義は,
$$f’(a)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}$$
です。\(f’(a)\)は\(x=a\)における微分係数といいます。

\(x^n\)の微分のやり方

ルールは2つだけです。

$$(x^n)’=n(x^{n-1})\tag{1}$$
$$(c)’=0\tag{2}$$

ここで,\(c\)は,変数\(x\)によらない定数であるとします。

これだけだとわかりづらいので,手順を図に示します。

図1.手順に従って微分をやればOKです

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例題5問

例題1:\(x^3\)の導関数を求めましょう。

 

 

例題1解答:

式で書くとこのようになります。

 

\(f’(x)=(x^3)’=3x^{3-1}=3x^2\)

 

<終>

次に行きます。

 

例題2:\(3x^2\)の導関数\(f’(x)\)を求めましょう

 

例題2解答:

 

式で書くと,

 

\(f’(x)=(3x^2)=3・2x^{2-1}=2x\)

 

<終>

例題3:\(3c\)の導関数\(f’(x)\)を求めましょう。\(c\)は\(x\)によらない定数。

 

例題3解答:

\(f’(x)=(3c)’=(3cx^0)’=0\)

 

<終>

\(x\)に関して0次式である数は,微分すると,0になります。

 

例題4:\(\frac{1}{x^3}\)の導関数を求めましょう。ヒント,分数は\(x\)の-3乗

 

例題4解答:

\(f’(x)=\frac{1}{x^3}=x^{-3}=-3x^{-4}\)

 

 

<終>

 

例題5:\(x^3+\frac{1}{x^3}\)の導関数\(f’(x)\)を求めましょう。

 

例題5解答:

 

\(f’(x)=(x^3+x^{-3})’=3x^2-3x{-4}\)

 

例えば,\(3x^2+6x\)の導関数は,

 

\((3x^2+6x)’=3(x^2)+6(x)’\)

 

\(=3・2x+6=6x+6\)

 

<終>

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微分の定義から導関数をもとめるやり方

例題6:\(x^3\)の導関数を微分の定義に従って,もとめましょう。

 

例題6解答:

微分の定義は,

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)

 

ここで,\(f(x+h)=(x+h)^3\),\(f(x)=x^3\)を代入すると,

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{(x+h)^3-x^3}{h}\)

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{3x^2h+3xh^2+h^3}{h}\)

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}3x^2+\underbrace{3xh}_{0}+\underbrace{h^2}_0\)

 

\(h\)は0とほぼ同じなので,\(h\)がかかっている項は0になります。よって,

 

\(f’(x)=3x^2\)

 

<終>

 

例題7:\(x^n\)の導関数を微分の定義に従って求めましょう。これは,割と難しいです。

 

例題7解答:

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)

 

ここで,\(f(x+h)=(x+h)^n\),\(f(x)=x^n\)を代入すると,

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{(x+h)^n-x^n}{h}\)

 

\(f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{\cancel{h}((x+h)^{n-1}+(x+h)^{n-2}x+\cdots+x^n)}{\cancel{h}}\)

 

\(f’(x)=x^{n-1}+x^{n-1}+\cdots+x^{n-1}\)

 

\(x^{n-1}\)の項は\(n\)項あるので,

 

\(f’(x)=nx^{n-1}\)

 

<終>

https://cupuasu.club/dream-psychology/

微分のやり方:まとめ

公式

$$(x^n)’=nx^{n-1}$$
$$(c)’=0$$
関数\(f(x)\)の導関数\(f’(x)\)は,
$$f’(x)=\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h} $$

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微分の定義は,微分の公式を証明するために使われていて,普段はあまり使われません。これから,微分についての記事を書いていきますが,証明も交えながらやります。\(\cancel{公式の証明の執筆が1番楽}\)

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数学担当です。お金大好き大学生やってます。 講義がないときは、だいたい図書館にいるので図書館の門番とも呼ばれています。 L・O・V・E ラブリー マネー!