みなさんは、勉強や仕事などの本業のやる気はありますか?
そんな学生が陥りがちな勉強(もしくは仕事などの本業でやるべきこと)のやる気がなくなる退却神経症・スチューデントアパシーについて解説していきます。
今回の記事はこちらを参考にしています。
今回の記事を読むメリットは、
・退却神経症について理解できる。
・スチューデントアパシーについて理解できる。
・退却神経症・スチューデントアパシーに対する克服方法がわかる。
です。
退却神経症
副業には専念できるが、個人に期待される社会的役割である本業からは選択的に退却し、無気力・無関心・抑うつなどを呈する神経症のことです。
社会的役割に選択的・部分的に退却する現代型の神経症(ノイローゼ)のことです。
社会適応に挫折し、抑うつ状態となり、引きこもりなどの陰性の行動を伴う。本業以外の生活部分では今まで通り活発に行動します。
退却神経症者は元来人一倍真面目な努力家であり、第一線で活躍してきた人物がなりやすいと言われています。
いわば、それまで勇敢に戦ってきた兵士の突然の撤退であり、「退却」という軍隊用語が用いられるのは、この側面を指してのことです。
主な症状
無気力・無関心・無快楽が主症状であすが、耐えがたい不安、焦燥、抑うつ、葛藤などの主観的な苦痛体験が前提にありません。
つまり、そんな追い込まれた気持ちにはならないということです。
それを踏まえて、症状を紹介します。
・陰性の行動化としての「ひきこもり」
・アパシーによって攻撃性を抑えているが、内的世界は紛れもなく怒りと破壊に満ちており、時にそれは外界に投影される。
・実存的な抑うつ状態(内因性うつ病とは異なる)。神経症性抑うつ。
・生きる意味の消失
・漠然とした不安
・過眠。「もうどうでもよい」という投げやりな気持ちからくる退却心理に起因する。
・「空しい」という感覚
・快体験の希薄化。「楽しい」「嬉しい」といった喜びを感じ取る力が落ちる。空虚感に近いものである。
・スプリッティングが生じており、自己分割によって内的葛藤や耐え難い感情を否認している
・重いタイプでは対人恐怖症状、うつ、軽躁、関係妄想などが見られることがある
などがあります。
スチューデントアパシー
アパシーとはApathyとは感情(pathy)がなくなった状態です。
精神疾患や脳器質疾患に観られる無感情や感情鈍麻の状態を指し、無気力・無関心・無快楽が主な特徴です。
なお大学生に特有の無気力状態をあらわす退却神経症を「スチューデントアパシー」という。
真面目な努力家に起きやすく、生活自体が楽しく不安や焦りを感じるわけではなく自覚症状もありません。
児童の登校拒否症、サラリーマンの血管症などと同根の病理であるという認識にいたり、それを包括するノイローゼとして提唱されました。
スチューデントアパシーの原因
スチューデントアパシーの原因として、
・受験戦争のための疲労
・無目的な進学
・学業不振
・生きる目的の模索
・期待と希望に対して、思い描いたものと違った失望
などがあり、これらにより無気力になるという自己防衛をしてしまうということです。
陥る前の性格
スチューデントアパシーは真面目な人がなりやすいという特徴があり、その他にもいくつか退却神経症には陥る前、いわゆる病前の性格があります。
・きっちり型の性格で、元来完全主義の性格である
・人から拒否されることに過度に敏感。「叱られる」「意見される」ことに強い抵抗感がある
・自己愛的傾向を持つ。プライドが高く、無様な姿を人に魅せられない
・人から習うのが苦手である
・敗北と屈辱を異常なほどに嫌がる。勝負する前に降りてしまうことがある(傷つくことを回避し、万能感を維持を優先)
・オール・オア・ナッシング。全か無か思考
・「よくできる子」「親の手のかからない子」だった過去がある。挫折体験に乏しい
・女生徒の付き合いが下手で、独りよがりが多かったり、過度に甘えたり依存したりする
・どちらかというと社交性に乏しい。人に心を開くことが出来ず、親友や家族ぐるみの付き合いができる相手がいない
・内因性抑うつ者とは異なり、反省的・自責的ではない。どこかヌケヌケとした印象を与える
などがあります。
退却神経症・スチューデントアパシーの克服方法!
少し重複するところもありますが、ご容赦ください。
レジリエンスを鍛える
ストレスによるものが多いので、自分の芯をきちんと持つためにレジリエンスを鍛えましょう。
レジリエンスとは『逆境や困難、強いストレスに適応する精神力』です。
絶対に折れない!というよりは、柔軟だから、折れ曲がっても元に戻るという感じですね。
レジリエンスを鍛えるには、
- 自己効力感
- 強み
- 社会的支援
- ポジティブ感情
などがあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
生活リズムを整える
生活リズムを整えましょう。具体的には
・バランスのいい食生活
・適度な運動
・十分な睡眠(早寝、早起き)
・良好な人間関係
生活に伴うものを整えましょう。
生活リズムが整うと、いいことがかなりあります。こちらの記事でわかりやすく解説されていますが、要点だけまとめると、
・睡眠の質が上がる。
・精神が安定して、ストレスが少なくなる。
・時間を有効的に使え、パフォーマンスが向上する。
・肌質が改善される。(個人差ありです)
全部は無理…
私も思います。
退却神経症やスチューデントアパシーの状態で、簡単に自分の意志を操るのは難しいです。
とりあえず、できそうな1個を徹底的にやってみてください。
徹底的というのは3週間くらいやって習慣づけることです。
相互作用で他のことも改善されていくことがあります。
精神療法(カウンセリング)
多くの場合、自分で原因がわかっていないことがほとんどです。
カウンセラーの方は心の専門家です。
あなたの悩みにも適切な回答をしてくれると思います。
最後に
学業だけがすべてではないことは十分承知だと思います。
ただ、逃げるようにして学業から離れてもその経験がマイナスに働くことがあります。
自分でそう思わなければいいですが、周囲の意見を敏感に感じてしまうかもしれません。
もし、学業以外のことに集中するという選択を取りたいならば、自分の中で戦略的に撤退した、学業以外の面に進むという判断をしたと思ってください。
自分の中で最善な選択をし、最高の人生にしてください。
最後までお疲れさまでした。