褒められると嬉しい。
今回はそんな褒めるに関する心理学の用語になっています。
今回の記事を読むメリットは、
・暗黙の強化について理解できる。
・ウィンザー効果について理解できる。
・効果を利用して、うまく褒めることができる。
です。
それではいきましょう。
暗黙の強化
私が初見でこの言葉を見たとき、アニメの技かなと思いました。
解説すると、自分以外の誰かを褒めたときに自分が蔑まれた、けなされたと感じることです。
逆に自分以外の誰かが怒られていたりバカにされたりすると、自分の価値が上がったように感じたり褒められたりされたように感じることです。
第三者が何らかの評価を受けているときに、自分は何も関係ない(暗黙)なのに、自分の評価が変わる(強化)ということを『暗黙の強化』といいます。
暗黙の強化の例
誰かが褒められる
上の例では誰かを褒めた場合です。
褒められた方は嬉しいですが、
聞いていた人は自分が否定されたように感じてしまうことがあります。
誰かが怒られる
この例では、誰かが怒られている場合です。
私はこの気持ちを体感することが多く、褒められてもいないのに自分の評価が上がったように感じます。
暗黙の強化が発動しない例
上の例では、自分とはかけ離れた次元の違う方を褒めた場合です。
このような場合は現実味がないため、自分を否定的に捉えるようなことはしません。
(伊沢さんをご存じない方はすいません。こちらの記事を読むと少しわかると思います)
暗黙の強化の発動条件
・身近な人で比べやすい人を評価する。
・自分の自信のある、もしくはないものであること。
あたりだと思います。
2つ目の理由は、そのものに自信があるからこそ自分が褒めらていると感じ、自信がないからこそ自分の価値を低く感じてしまいます。
一種のバイアスです。
暗黙の強化に取り憑かれないで
結論:お前に言ってねぇよ
言葉遣いが荒くなり申し訳ありません。
あなたに言われてもない言葉で、一喜一憂するのはやめましょう。
勝手にテンションが上がるのはまだいいですが、勝手にテンションを下げられても困ります。
あなた自身の評価は何も変わりません。
また、誰かと比較する相対的な部分があると思います。自分の中で絶対的な評価で自分を評価してください。
ウィンザー効果
口コミやレビューなどで第三者から間接的に情報が伝わることによって、より信憑性や信頼性が増すことを『ウィンザー効果』と言います。
直接言うよりも、第三者を介する方が信頼性が上がる、何とも不思議な効果ですね。
ウィンザー効果の由来
作家アーリーン・ロマネスのミステリー小説『伯爵夫人はスパイ』の中の登場人物のウィンザー伯爵夫人のセリフで、
「第三者の褒め言葉が一番効果がある」
から由来しています。
ちなみにこのお話は、CIAのスパイになった元モデルのアメリカの女性の話で、一度はスパイから足を洗うも20年後にボスから頼まれ、祖国への愛と忠誠心に駆られて協力を依頼します。
この時に、親友のウィンザー伯爵夫人の協力で舞踏会に参加し、舞踏会に参加するーーー。
というような内容です。
気になる方はこちらからチェックしてみてください。
ウィンザー効果の例
直接的に褒める
このように直接褒めると、何か裏があると思い、真に受けません。(今回の例では、そういうことにしておいてください)
つまり、褒めても喜ばないということです。
間接的に褒める
というように、第三者から伝えられると信用性が上がります。
わかりにくかった方は、商品の例で考えてみてください。
自社の商品を宣伝している人は胡散臭く感じますが、友人が「これめっちゃよかったよ!」と言うと、信じますよね。
ウィンザー効果の発動条件
・第三者に対して、得がないこと
・数が多いこと
・第三者自身に信頼性があること
この3つです。
第三者に対して、得がないこと
1つ目の利害関係は、先ほどの例であったように自社の商品を宣伝している人よりも、その会社に無関係である友人や口コミの意見の方が信憑性が高いです。
それは嘘をついても誰も得をしないからです。
商品を買ってもらうことで自分のお金になるなら、嘘でもなんでもついていいですが、友人に嘘をついても信用を失うだけです。
だから自分が本当に良いと思ったものしか紹介することはないです。
数が多いこと
2番目はバンドワゴン効果によるものです。
バンドワゴン効果とは多い方が正しいと思うことです。
全く知らない商品でも、『人気No.1』と書かれていればそれを買った方が無難ですよね。
このようにその事象について、数が多いほど信用性が上がります。
第三者自身に信頼性があること
いつも嘘ばかりついている人のことは信用できませんよね。
影響力のある有名人が、『これオススメ』とよくわからない商品を勧めてもこれまで培ってきた信頼から、信用されます。
ウィンザー効果ではさらにこれを倍増させます。
暗黙の強化・ウィンザー効果を利用した褒め方
ビジネスや恋愛にも応用できると思いますが、今回は褒め方を例にとります。
①ある人をけなして、相対的にその人を褒める
②ある人を経由して、その人を褒めてもらう
この2つです。
ある人をけなして、相対的にその人を褒める(暗黙の強化)
私は誰かの評価を下げるような発言はできるだけしたくないですが、直接褒めるのが恥ずかしい人は、こんな褒め方もありだと思います。
ある人を経由して、その人を褒めてもらう(ウィンザー効果)
第三者に経由することで、直接言うより褒めの効果は格段に上がります。
最後に
今回は暗黙の強化とウィンザー効果を見ていきました。
うまくこの2つを利用して、褒めの効果を爆増させてください。
重要なことは自分の口から直接言ってあげてくださいね。
また、今回の内容はこちらの記事でも詳しく解説されているので、こちらの記事でもわかりにくかった方はぜひご一読ください。
https://writertext.com/psychology-implicit-strengthening/
最後までお疲れさまでした。