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電磁気学Ⅳ演習(前半部)

ユキ
ユキ
電磁気学の演習問題の解答例です。

あっている保証はないので,引用する場合は自己責任でお願いします。

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☑電磁気学Ⅳのテスト対策

演習(前半部)

問題3

問題3:
磁気分極\(J\)が以下の形で与えられているとき,磁極密度(磁荷密度)\(\rho_m\)を求めよ。
(1) \((log_{10} x+y)i_x-2e^{-xz}i_y+2^{z}i_z\)
(2) \(\frac{\sin \theta}{r}i_r+\tan \phi i_{\phi}+ln (r\phi)i_{\theta}\)

問題3解答

\(\rho_m=∇・J\)を使います。

(1) 解答

\(\rho_m=\frac{\partial}{\partial x}(log_{10} x+y)i_x・i_x+\frac{\partial}{\partial y}(-2e^{-xz})i_y・i_y+\frac{\partial}{\partial z}2^{z}i_z・i_z\)

\(\rho_m=\frac{1}{x ln 10}+2^{z}ln 2\)[T/m]

<終>

(2) 解答

\(\rho_m=\frac{1}{r^2}\frac{\partial}{\partial r}(r^2・\frac{\sin \theta}{r})i_r・i_r+\frac{1}{r\sin \theta}\frac{\partial}{\partial \phi}+\tan \phi i_{\phi}・i_{\phi}・i_{\phi}+\frac{1}{r\sin \theta}\frac{\partial}{\partial \theta}\sin \theta ln(r\phi)i_{\theta}・i_{\theta}\)

\(\rho_m=\frac{\sin \theta}{r^2}+\frac{1}{r\sin \theta \cos^2 \phi}+\frac{1}{r\sin \theta}\cos \theta ln(r\phi)\)

よって,求める\(\rho_m\)は,

\(\rho_m=\frac{\sin \theta}{r^2}+\frac{1}{r\sin \theta \cos^2 \phi}+\frac{1}{r\tan \theta}ln(r\phi)\)[T/m]

<終>

自動制御の演習問題に関する記事ー>

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問題4

問題4:
磁性体を鉄心に用いた環状コイルに電流を流したところ,鉄心中の磁界の大きさが400A/m,磁束密度の大きさが0.404Tであった。この磁性体の比透磁率\(μ_r\)及び磁化の大きさ\(|M|\)を有効数字3桁で求めよ。

問題4解答

磁化の大きさ\(|M|\)について,

\(|M|=\frac{|B|}{μ_0}-|H|=\frac{0.404}{4.0\pi \times 10^{-7}}-400≒3.21\times 10^5\)[A/m]

比透磁率について,\(B=μ_0μ_r |H|\)より,

\(μ_r=\frac{|B|}{μ_0|H|}=\frac{0.404}{4.0\pi\times 10^{-7}\times 400}≒804\)

問題5

問題5:
\(z\)方向に無限に長い円柱状の磁性体の\(z\)方向に\(H_0=100i_z\)[kA/m]の一様磁界を加えたところ,磁性体は印加磁界方向に一様に磁化し,そのときの磁気分極値は0.1Tであった。以下の問に有効数字3けたで解答せよ。
(1) このときの磁性体内部の磁界\(H_{in}\)を求めよ。
(2) 印加磁界方向を\(z\)方向から\(x\)方向に変化させたとき,磁気分極値が0.05Tであった。このときの磁性体内部の磁界\(H_{in}\)はいくらになるか?

問題5解答

(1) 解答

\(H_{in}=H_0+H_d\)

\(z\)方向に無限に長い磁性体なので,反磁界係数\(N_z=0\),従って,\(H_d\)は

\(H_d=-N_zM=0\)[A/m]

よって,

\(H_{in}=H_0=10^5i_z\)[A/m]

 

(2) 解答

\(H_{in}=H_0+H_d\)

\(H_0\)は,

\(H_0=10^5i_x\)

\(H_d\)について,反磁界係数\(N_x=\frac{1}{2}\)より

\(H_d=-\frac{1}{2}M=-\frac{J}{2µ_0}=\frac{0.05}{2・4\pi \times 10^{-7}}i_x\)

よって,\(H_{in}\)は,

\(H_{in}=10^5i_x-\frac{0.05}{2・4\pi \times 10^{-7}i_x}=8.01\times 10^4\)[A/m]

問題6

真空中に十分広い面を持つ比透磁率が\(µ_{r1}\)の磁性体Ⅰと\(µ_{r2}\)の磁性体Ⅱを図のように真空中に配置し,磁性体Ⅰに角度\(\theta_0\)で磁束密度\(B_0\)を入射した。
(1) 磁性体Ⅱ内での磁界\(H_2\)および磁束密度\(B_2\)を\(B_0,µ_0,µ_1,µ_2,\theta_0\)を用いて表せ。
(2) 磁性体Ⅰ内部の時期エネルギー\(w_{m1}\)を求めよ。

問題6解答

(1) 解答

真空の磁束密度\(B_0\)について,

\(B_0=|B_0|\cos \theta_0 i_x+|B_0|\sin \theta_0 i_y\tag{1}\)

磁性体Ⅱの磁束密度\(B_{mag}\)について,

\(B_{2}=|B_{2}|\cos \theta i_x+|B_{2}|\sin \theta i_y\tag{2}\)

真空の磁界\(H_{0}\)について,

\(H_0=|H_0|\cos \theta_0 i_x+|H_0|\sin \theta_0 i_y\)

\(H_0=\frac{|B_0|}{µ_0}\cos \theta_0 i_x+\frac{|B_0|}{µ_0}\sin \theta_0 i_y\tag{3}\)

磁性体Ⅱの磁界\(H_{2}\)について,

\(H_{2}=|H_{2}|\cos \theta i_x+|H_{2}|\sin \theta i_y\)

\(H_{2}=\frac{|B_{2}|}{µ_0 µ_{r2}}\cos \theta i_x+|\frac{B_{2}|}{µ_0 µ_{r2}}\sin \theta i_y\tag{4}\)

ここで,磁界と磁束密度の境界条件
\(H_{0}\times i_x=H_{2} \times i_x\)
\(B_{0}・i_x=B_{2}・i_x\)

の2式で式(1)~(4)を吟味すると,

\(\frac{|B_0|}{µ_0} \sin \theta_0=|B_{2}||µ_0µ_{r2}|\sin \theta\tag{5}\)

\(|B_0| \cos \theta_0=|B_{2}|\cos \theta\tag{6}\)

よって,式(5),式(6)より磁界\(H_2\),磁束密度\(B_2\)は,

\(H_{2}=\frac{|B_{0}|}{µ_0 µ_{r2}}\cos \theta_0 i_x+|\frac{|B_{0}|}{µ_0}\sin \theta_0 i_y\)

\(B_{2}=|B_{0}|\cos \theta_0 i_x+µ_{r2}|B_{0}|\sin \theta_0 i_y\)

<終>

 

(2) 解答

\(w_{m1}=\frac{1}{2}B_{1}・H_{1}\)

\(w_{m1}=\frac{1}{2}(\frac{|B_{0}|}{µ_0 µ_{r1}}\cos \theta_0 i_x+|\frac{|B_{0}|}{µ_0}\sin \theta_0 i_y)・(|B_{0}|\cos \theta_0 i_x+µ_{r1}|B_{0}|\sin \theta_0 i_y)\)

\(w_{m1}=\frac{1}{2}(\frac{|B_{0}|^2}{µ_0 µ_{r1}}\cos^2 \theta_0 +\frac{µ_{r1}|B_{0}|^2 }{µ_0}\sin^2 \theta_0)\)

\(w_{m1}=\frac{|B_0|^2}{2}(\frac{\cos^2 \theta_0}{µ_0 µ_{r1}}+\frac{µ_{r1}\sin^2 \theta_0}{µ_0})\)

<終>

電気学の演習問題ー>

[電磁気学Ⅱ]演習問題電磁気学の内の電気学の部分の集大成もかねて,演習問題としました。ただし,この問題の答えはあっているとは限らないので,引用の際は,ご注意願います。...

問題7

問題7:
長さ10cm,断面積1cm^2の棒状磁性体を\(x\)軸上に配置し,\(x\)軸方向に磁化させたところ,\(M=796i_x\)[kA/m]となった。

(1) \(x=15\)cm,\(y=0\)cmの点の磁界\(H_1\)を求めよ。
(2) \(x=5\)cm,\(x=0\)cmの点の磁界\(H_2\)を求めよ。
(3) この棒磁石に\(H=(0,0,1)\)[A/m]を印加したときのトルク\(T\)を求めよ。

問題7解答

(1) 解答

磁荷\(q_m\)について,

\(q_m=|M|S\)

\(H_1=\frac{q_m}{4\pi |r-r_+|^3}(r-r_+)+\frac{-q_m}{4\pi |r-r_-|^3}(r-r_-)\)

\(H_1=\frac{q_m}{4\pi}(\frac{(r-r_+)}{|r-r_+|^3}-\frac{(r-r_-)}{|r-r_-|^3})\)

\(H_1=\frac{q_m}{4\pi}(\frac{(r-r_+)}{|r-r_+|^3}-\frac{(r-r_-)}{|r-r_-|^3})\)

\(H_1=\frac{|M|S}{4\pi}(\frac{(15\times 10^{-2}-5\times 10^{-2},0-0)}{|(15\times 10^{-2}-5\times 10^{-2},0-0)|^3}-\frac{(15\times 10^{-2}+5\times 10^{-2},0-0)}{|(15\times 10^{-2}+5\times 10^{-2},0-0)|^3})\)

\(H_1=\frac{|M|S}{4\pi}(\frac{(10 \times 10^{-2},0-0)}{|(10\times 10^{-2},0-0)|^3}-\frac{(20\times 10^{-2},0)
}{|(20\times 10^{-2},0)|^3})\)

\(H_1=\frac{796\times 10^3 10^{-4}}{4\pi}(\frac{(1,0)
}{10^{-2}}-\frac{(1,0)}{4 \times 10^{-2}})\)

\(H_1=\frac{23880}{16\pi}\)[A/m]

 

(2) 解答

\(H_2=\frac{796\times 10^3 10^{-4}}{4\pi}(\frac{(0-5\times 10^{-2},5\times 10^{-2}-0)}{|(0-5\times 10^{-2},5\times 10^{-2}-0)|^3}-\frac{(0+5\times 10^{-2},5\times 10^{-2}-0)}{|(0+5\times 10^{-2},5\times 10^{-2}-0)|^3})\)

\(H_2=\frac{79.6}{4\pi}(\frac{(-1,1)}{|50\sqrt{2}\times 10^{-4}|}-\frac{(1,1)}{|50\sqrt{2}\times 10^{-4}|})\)

\(H_2=(-\frac{7960}{\sqrt{2}\pi},0)\)[A/m]

 

(3) 解答

\(T=m\times B\)

\(T=q_m l i_x µ_0 \times H\)

\(T=796\times 10^{3}\times 10^{-4} \times 0.1 \times 4\pi \times 10^{-7} (1,0,0)\times (0,1,1)\)

\(≒10^{-5}(0,-1,1)\)[Nm]

<終>

問題8

問題8:

右図のように真空中に比透磁率\(µ_r\)の球状磁性体(半径\(a\))[m]を配置し,一様磁束密度\(B_0\)を印加した。球状磁性体の反磁界係数は,方向によらず\(N=\frac{1}{3}\)である。真空中に配置した磁気双極子モーメント\(m’\)の作る磁位は\(\phi_m=\frac{m’・r}{4\pi µ_0 r^3}\)である。
(1) 磁性体内部の磁束密度\(B_{in}\)を求めよ。
(2) 磁性体外部の磁束密度\(B\)を求めよ。

問題8解答

(1) 解答

ここで,\(H_d\)について,反磁界係数\(N=\frac{1}{3}\)より

\(H_d=-\frac{1}{3}M\tag{1}\)

\(H_{in}\)について,

\(H_{in}=H_{0}+H_{d}\tag{2}\)

式(2)を式(1)に代入すると,

\(H_{in}=H_{0}-\frac{1}{3}M\)

\(H_{in}=H_{0}-\frac{1}{3}(\frac{B_{in}}{µ_0}-H_{in})\)

\(H_{in}=H_{0}-\frac{1}{3}(µ_r-1)H_{in}\)

\((\frac{2}{3}+\frac{1}{3}µ_r)H_{in}=H_0\)

\(H_{in}=\frac{3}{2+µ_r}H_0\)

\(µ_r µ_0 H_{in}=\frac{3}{2+µ_r} µ_r µ_0 H_0\)

\(B_{in}=\frac{3µ_r}{2+µ_r}B_0\)[T]

 

(2) 解答

\(\phi_m\)を変形すると,

\(\phi_m=\frac{m’・r}{4\pi µ_0 r^3}=\frac{m’ \cos \theta}{4\pi µ_0 r^2}\)

\(H_d\)について,

\(H_d=-∇・\phi_m\)を用いると,

\(H_d=-\frac{\partial}{\partial r}\frac{ m’ \cos \theta}{4\pi µ_0 r^2} i_r-\frac{1}{r}\frac{\partial}{\partial \theta}\frac{ m’ \cos \theta}{4\pi µ_0 r^2} i_{\theta}\)

\(H_d=\frac{ m’ \cos \theta}{2\pi µ_0 r^3} i_r+\frac{ m’ \sin \theta}{4\pi µ_0 r^3} i_{\theta}\)

\(H\)について,

\(H=H_0+H_d\)

\(H=\underbrace{|H_0|i_x}_{極座標系に分解}+\frac{ m’ \cos \theta}{2\pi µ_0 r^3} i_r+\frac{ m’ \sin \theta}{4\pi µ_0 r^3} i_{\theta}\)

\(H=|H_0|\cos \theta i_r-|H_0|\sin \theta i_{\theta}+\frac{ m’ \cos \theta}{2\pi µ_0 r^3} i_r+\frac{ m’ \sin \theta}{4\pi µ_0 r^3} i_{\theta}\)

よって,求める磁束\(B\)は,

\(B=|B_0|\cos \theta i_r-|B_0|\sin \theta i_{\theta}+\frac{ m’ \cos \theta}{2\pi r^3} i_r+\frac{ m’ \sin \theta}{4\pi r^3} i_{\theta}\)

(すまぬ,惰性がでました。)

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まとめ

今日のまとめ

磁荷密度\(\rho_m\)の定義

$$\rho_m=∇・J$$

反磁界係数の公式

$$H_d=-NM$$

磁気分極\(J\)の定義

$$J=µ_0M$$

$$M=\frac{B}{µ_0}-H$$

磁位\(\phi_m\)と反磁界\(H\)の関係式

$$H=-∇\phi_m$$

磁荷\(q_m\)と磁界\(H\)の関係式

$$H=\frac{q_m}{4\pi r^2}i_r$$

磁界\(H\)と磁束密度\(B\)の境界条件

$$H_1\times n=H_2\times n$$

$$B_1\times n=H_2\times n$$

最後に

ユキ
ユキ

演習1の問題の解答です。お礼として,1日の飢えをしのげる程度のお菓子や,すき屋の牛丼の大盛り1πが食える程度のお金(500円くらい)を恵んでくだされば助かります。腹減ったー。

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ユキ
ユキ
数学担当です。お金大好き大学生やってます。 講義がないときは、だいたい図書館にいるので図書館の門番とも呼ばれています。(呼ばれてない) L・O・V・E ラブリー マネー!