注意力散漫しがちです。
ということで、今回はADHDについての解説記事です。
ADHDとは、ざっくりいうと注意力がなく落ち着きのない人のことです。
10人に1人はいると言われ、大人になるにつれてなくなるといわれるADHDですが、実はそんなこともありません。
今回の記事を読むメリットは、以下の通りです。
・ADHDとは何かがわかる
・原因やメリットがわかる
・ADHDの生き方がわかる
ADHDとは
「Attention Deficit Hyperactivity Disorder」
の略称で、注意欠陥・多動性障害と呼びます。
ざっくりいうと、注意力がなく落ち着きのない人のことです。
子供にありがちで、成長とともに治っていきますが、大人になっても残る人が人口の5%ほどいます。
精神医学の診断基準「DSM5」から
・AD(注意欠如)
・H(多動)
に分かれます。
女性はADタイプが多く、男性はHタイプが多いと言われています。
どっちもある人を「混同型」といい、ADHDの8割を占めています。
順番に解説します。
AD(注意欠如)傾向診断
以下の項目を見てみてください。
- 人の話をきちんと聞けない
- 指示に従えず、宿題や業務をうまく進められない
- 細かい注意ができず、ケアレスミスをしやすい
- 注意を持続することが難しい
- 外部からの刺激で、注意散漫となりやすい
- 課題や活動を計画立てて整理することができない
- 継続的に行う作業ができない
- 日常生活で、忘れることが多い
5個当てはまったらAD傾向があります。
上の項目をざっくりとまとめると、以下の4つに集約できます。
話を聞けない
集中できない
先延ばしをしてしまう
記憶できない
それぞれの頭文字をとって「はしさき」と覚えるといいと思います。
話を聞けないので、内容が理解できません。
集中できないので、継続的に続けられず目的を達成することができません。
先延ばしにしてしまうので、期日までに間に合わせることができません。
記憶ができず忘れてしまうので、コミュニケーションなどの疎通に障害があります。
H(多動・衝動)傾向診断
以下の項目を見てみてください。
- よくしゃべりすぎてしまう
- 質問が終わる前に話し始めてしまう
- 他の人の会話に割り込んだりする
- 手足をソワソワと動かしたり、椅子の上でもモジモジする
- じっとしていられない
- 座っていなければいけない状況で、席を離れることが多い
- 走り回ったりする
- 静かに何をして過ごすことが困難
- 待つのが苦手
5個以上当てはまったりH傾向があります。
上の項目をざっくりとまとめると、以下の3つに集約できます。
しゃべりすぎる
もじもじする
じっとしていられない
それぞれの頭文字をとって「しゃもじ」と覚えるといいと思います。
頭で何かを論理だって考えるのが苦手で、適当に話してしまう。
話し始めると止まらない
多動のため、止まっていられずモジモジしてしまいます。
貧乏ゆすりなどの揺れる動作をしている人は傾向があります。
待つことが苦手で動いてしまいます。
ADHDの困ること
こちらはざっくり、3つあり以下の通りです。
パニック
何かを順序よく考えるのが苦手なので、簡単に混乱してしまう。
落ち着いて考えることができず、すぐに衝動的になってしまう。
依存
何かの依存対象にのめり込む。
実際にADHDの方はタバコやお酒を飲む人が多い。
失敗
ADHDの傾向がある人は集中力が逸れたり、なくなったりするので重大な事故を起こしやすいです。
交通事故だけでなく、1つのことに集中できないため転職や退職、留年や退学も多いです。
アメリカで高校生の退学率を調査したところ、ADHDが3分の1を占めていました。
また、ADHDのある人が大学を卒業できるのは5%ほどといわれています。。
ADHDの原因
ADHDの原因は前頭葉とドーパミンにあります。
子どもになりやすく、育て方や環境が悪いと勘違いされている方もいます。
前頭葉は脳の前にある部分で 思考や判断、社会性を司り、情報を取捨選択して、遮断するという重要な役割を担います。
この記事を読んでいても、前頭葉が必要ないと判断した部分は頭に入りません。
前頭葉のおかげで、必要な情報を汲み取ることができるのでとても重要な役割を果たします。
ADHDは、以前はMBD(Minimal Brain Damage)の略で微細脳障害と呼ばれていました。
目に見えた異常はないが、脳などの見えない部分に異常があるということです。
また、ADHDはドーパミンの働きも良くない。
ドーパミンは快楽を司るホルモンのことです。
これが少なくなると意欲や集中力が減ってしまいます。
総じて、脳にやや異常があるということです。
ADHDの改善方法:ちょっとやる
ADHDの改善方法として、投薬をしてドーパミンを増やす方法と行動面の2つの方法があります。
今回は行動面のみ解説します。
結論:ちょっとだけやる!
ADHDは計画を立てるのが、苦手で何かを始めることができません。
ですので、始めの一歩をまず踏み出すというのが重要です。
ちょっとだけというのは、5分や課題なら1ページくらいの想定です。
これは別の記事で紹介していますが、
作業興奮(やり始めたら、やる気が出る)
ツァイガルニク効果(中途半端なものは終わらせたい)
こちらの2つの心理効果が作用して、課題に対して前向きになります。
小さな一歩を踏み出すだけでも、大きな違いがあります。
また、ADHDは衝動性があり、怒りなどの感情をすぐ表現してしまいます。
その時は、こちらのアンガーマネジメントの記事であるように、
6秒待つ
ということをやってみてください。
それは、感情のピークが6秒だからです。
気持ちが冷静でない時に、この方法を試してみてください。
ADHDは発達障害の一つ
ADHDも発達障害に入ります。
発達障害は精神面などの発達に問題があって日常生活に支障が出ることをいいます。
学習障害とは、読み書きや計算など学習の一部がうまくできないことです。
アスペルガー障害は自閉症スペクトラムという範囲にまとめられ、以下の3つの症状があります。
- コミュニケーション障害
- 社会性の障害
- 想像力の障害
どれもADHDにも当てはまるものがあり、厳密に区別をすることが難しいです。
ADHDのメリット
これまでのデメリットも言い換えるとメリットになります。
多動→エネルギッシュで行動的
衝動性や気分の浮き沈みが強い→感受性が強い
飽きっぽい→新しいものにガンガン挑戦する
一つのことをみんなでやるような仕事では、不便なことが多いと思います。
ですが、認められていて実力が存分に発揮できる舞台さえ整えば、才能が開花する可能性があります。
ADHDに向いている仕事
一人で、向き合うような仕事がADHDの方には向いていると思います。
具体的には、
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- マスコミ関係
- 芸能人
- 俳優
- YouTuber
- 漫画家
- 芸術家
- デザイナー
- アーティスト
- ブロガー
一人で向き合え、仕事の幅が広く、飽きがないようなものですね。
逆に向いていないと思われる職業は、
- 運転手
- 看護師
- 教師
- 弁護士
- 管理職
- 保育士
などの失敗が大きな影響を及ぼすものや、集中力が継続的に必要なもの、円滑なコミュニケーションを必要とするものはADHDの傾向上、向いてないと言えます。
ADHDの偉人
歴史上、ADHDの傾向があった偉人が数多く存在します。
- 坂本龍馬
- 織田信長
- ピカソ
- アインシュタイン
- エジソン
- ニュートン
- ガリレオ
- リンカーン
- ウォルト・ディズニー
などですね。
この人たちの大きな特徴として、 周りの人が認めてくれていたというものがあると思います。
現代では、ちょっと何かができないくらいでいじめにあったり、バカにすることでADHDの才能の芽を潰してしまっているのかもしれません。
【結論】ADHDは個性です。
これは発達障害全般にもいえることですが、それを 個性として認めてあげることはできませんか?
確かに共同作業をするような場所では、その人のせいで失敗したり、求めるような評価が得られないことがあるかもしれません。
それって共同作業をするなら当たり前のことだと思います。
天才とかメリットとかどうでもいいですが、相手の気持ちになって考える気持ちが何より重要です。
ADHDもそうでない人も少なからず、欠点はあります。
一つ一つ突かれて、いちいち修正のは時間の無駄です。
それぞれの個性、長所が輝けるような舞台を見出す方がよっぽど有意義ですよね。
もし発達障害の方に憤りを感じているなら、それはあなたが他人に対して「〜すべき」という思考に囚われているからかもしれません。
もしあなたが発達障害、もしくは人よりも劣った欠点を抱えていても、引け目を感じる必要はありません。
今の自分を認め、行動して前向きに生きることが自分ひいては周りの人も幸せにしていきます。
ADHDのまとめ
・ADHDは注意欠陥・多動性障害のこと
・AD傾向の合言葉は「はしさき」
・H傾向の合言葉は「しゃもじ」
・ADHDは多くの失敗をしてしまう。
・ADHDの原因は前頭葉にあり、教育などのせいではない
・薬以外の解決方法として、「ちょっとやる」こと
・ADHDは発達障害の一つ
・ADHDは個性であり、認めていこう!
最後に
私自身、自分の欠点に引け目を感じたり、障害を持っている人を軽蔑するような眼差しで見ていました。
今思えば共同作業の中で、誰かが足を引っ張るのは当たり前ですよね。
それが自分でないということに、驕り高ぶるのは愚かなことだなと後悔しています。
足が遅い人、勉強できない人、集中力が続かない人、覚えが悪い人など様々な人がいて当たり前です。
それがもしあなたであっても受け入れ、前に進んでいきましょう。
今回の記事はこちらのマンガを参考にしています。
わかりにくかった方はお買い求めください。
最後までお疲れ様でした。