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[お金の数学]単利と複利の違い

ユキ
ユキ
利5%は,何年で元本を2倍にする? どうも,ユキです。

今回は,ファイナンス入門ということで,お金に関する数学の話をします。

この記事を読むと得られる効用

1.かの有名な物理学者であるアインシュタインが,「人類最高の発明は,複利だ。」と言った理由がわかる。
2.投資入門について学びたくなる。
3.投資をしたくなる。

元本と元金

 

本文に元本という言葉が出てきますが,似たような言葉に元金という言葉があります。

 

元本と元金は,どちらも,利息を含まない元のお金という意味がありますが,元本と元金で微妙にニュアンスが異なります。

 

 

元本は利益のためのお金のことで,元金とは賃貸のためのお金のことを言います。この記事では,投資で儲けたい人の為の記事なので,元のお金のことを元本と言うことにしま

す。

単利

 

単利は,元本がお金を生みます。図で書くと,

 

図1.単利のお金が増えるアルゴリズム

 

 

この図では,元本を100万円,年利を0.1にしました。100万円が1年ごとに\(100\times 0.1\)円を生み出すので,\(n\)年後のお金の合計は,

 

$$100+(100\times 0.1 \times n)=100(1+0.1n)万円$$

 

となります。

 

\(n\)に1や2を代入してみると上の式が成立していることがわかります。

 

 

今度は,元本を\(P\)万円,年利を\(r\)のとき,\(n\)年後のお金の合計を求めましょう。

 

 

先ほどの式を100\(\Rightarrow P\),\(0.1 \Rightarrow r\)と置き換えれば,金額の合計は,

 

$$P(1+rn)万円\tag{1}$$

 

 

ということがわかります。

複利

 

複利は,前期のお金の合計がお金を生みます。図で表すと,

 

図2.複利でお金が増えるアルゴリズム

 

元本が100万円で,年利が0.1です。0年度のお金の合計は,0円なので,1年度のお金の合計は,

 

 

\(100+100\times 0.1=100\times(1+0.1)万円\)

 

 

2年後のお金の合計は,

 

 

\(100(1+0.1)\times(1+0.1)=100(1+0.1)^2万円\)

 

 

3年後のお金の合計は,

 

 

\(100(1+0.1)^2\times(1+0.1)=100(1+0.1)^3万円\)

 

 

となります。あってる自信が無いので,式を展開みると,

 

 

\(100(1+0.1)^3=100(1+3\times 0.1+3\times 0.01+0.001)\)

 

 

\(=1\times 100万円+3\times 10万円+3\times 1万円+1000円\)

 

です。この式は,100万円が1つ,10万円が3つ,1万円が3つ,1000円が1つですから,先ほどの図と一致しています。

 

今度は,元本を\(P\)万円,年利を\(r\)のとき,\(n\)年後のお金の合計を求めましょう。

 

先ほどの式を100\(\Rightarrow P\),\(0.1 \Rightarrow r\)と置き換えれば,金額の合計は

 

$$P(1+r)^n万円\tag{2}$$

 

ということがわかります。\(n\)に1,2,3を代入してみると正しいことがわかります。

単利と複利の違い

 

2つの式を見比べてみましょう。

単利の式

$$P(1+nr)万円\tag{1}$$

複利の式

$$P(1+r)^n万円\tag{2}$$

 

単利の式と複利の式を比べると,複利の方がお金の増える割合が大きいということがわかります。\(n\geq 0\)のとき,

$$P(1+r)^n \geq P(1+nr)$$

という不等式が成立することからも明らかです。

 

単利と複利のお金の増えるスピードの比較

 

では,元本5000万円を年利3%で運用してみましょう。

 

単利(年利3%)複利(年利3%)
0年目5000万円5000万円
1年目5150万円5150万円
2年目5300万円5304万円
3年目5450万円5464万円
4年目5600万円5628万円
5年目5600万円5796万円
6年目5750万円5970万円
7年目5900万円6149万円
8年目6050万円6334万円
9年目6200万円6524万円
10年目6500万円6720万円

 

 

はじめの年度は,金額の合計は変わりませんが,10年目には220万円もの差がついています。ちなみに,金額が1億円に到達するまでにかかる年数は,単利の場合が34年,複利の場合が24年かかります。

 

元本5000万円は労働者の夢

 

先ほど計算しておわかりかもしれませんが,元本が5000万円あれば,労働から逃げることができるようになります。ただし,以下の条件がつきます。

 

条件

1.毎年,年利3%以上をキープする

2.生活費などの消費を抑える

 

元本が5000万円で,年利3%だと毎年150万円くらいの所得が得られます。

 

年間150万円あれば,地方でのんびりと生活できます。満員電車に揺られることもなく,会社の上司にどやされることもなく。アパートやマンションで苦情を入れられることもなくなります。

 

元本5000万円に到達するためには,

 

毎月10万円の積み立てを行いつつ,年利3%で運用すると,28年で,5000万円を超えます。

 

でも,給料が少なすぎて,毎月10万円も積み立て投資できないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

家賃などの固定費用や浪費を減らせば,毎月3万円なら捻出可能だと思います。その場合は,5000万円に到達するのに,56年かかります。しかし,500万円程度なら12年で超えられます。

 

逆に,毎月15万円くらいのお金を運用できる人は,5000万円には,21年で到達します。

毎月15万円お金を運用できる人は,投資もうまいでしょうから年利5%で運用できるとすると,18年で5000万円に到達します。1000万円なら6年で届きます。

投資のすすめ

投資初心者におすすめなのは,投資信託です。

[少し危険?]投資信託の始め方NISAやiDeCoなど,投資を後押しする制度がありますが,投資信託って危なくない?投資信託ってめんどくさそう。そう思っている方がいらっしゃると思います。なので,弊記事では,投資信託が儲かる理由と,投資信託のメリット,デメリットに触れつつ,投資初心者向けに,投資を始める3つの手順について,詳しく解説します。...

まとめ

今日の公式

1.単利の式

$$P(1+nr)万円\tag{1}$$

2.複利の式

$$P(1+r)^n万円\tag{2}$$

3.元本5000万円あれば,労働から逃げられる

最後に

私は,1000万円くらいのお金を貯めてティニーハウス(小さな家)を買って家族と田舎で,\(\dot{の}\dot{び}\dot{ん}\dot{り}\)とすごしたいですね。

ABOUT ME
ユキ
数学担当です。お金大好き大学生やってます。 講義がないときは、だいたい図書館にいるので図書館の門番とも呼ばれています。 L・O・V・E ラブリー マネー!