心理学の分野からみなさんの行動や悩みを理解していきます。
皆さんは自分に自信がありますか?私はあまりない方ですが、今回は自分の能力に自信がないインポスター症候群について解説します。
今回の記事を読むメリットは、
・インポスター症候群について理解できる。
・自分の能力を客観的に判断できるようになる
・自分がインポスター症候群に陥っていないかわかる。
です。それではさっそくいきましょう。
インポスター症候群とは?
謙虚ともとることのできる発言ですが、心理学では自分は周りの人をだましていて有能だと思わせているとも捉えることができます。
例えば、テストでいい点を取っても「運がよかった」「自分の実力ではない」と思い込み、素直に受け取ることができず、挙句に人をだましている気になってしまうような状態です。
このように考えている人を心理学では「インポスター症候群」もしくは「インポスター現象」といいます。
自己不信、自分の能力を信じられない人と言い換えることもできますね。
自分を必要以上に卑下して、へりくだった考えになってしまいます。
インポスター症候群の流れ
1. テストで良い点を取る
2. 運が良かったと思い込む
3. 運が良かっただけなのに…と周りを騙している気分になる
インポスターの由来は?
インポスターとは英語ではimposterと書き、詐欺師をあらわす単語です。
この詐欺師は『自分が他人を騙している』という自分の感覚的なものです。
例えば、テストで満点を取ったときに、実力相応でない点数を取ってしまい他人が自分に対して能力があると思っちゃう…みたいに思うことです。
もちろん、テストでの満点は実力ですので誰も騙したことにはなりません。
なんでインポスター症候群になる?

結論を言うと、「自信、自尊心、自己肯定感の低さ」です。
理想の自分とのギャップから、自分はまだまだと思い能力を過小評価してしまうことから起こります。
受験や就職試験を控えた時期になりやすく、状況の変化に応じて強まったり弱まったりするみたいですね。
自信を持つ方法については下の記事で紹介しています。
社会的・文化的背景からインポスター症候群に?
成人式などで久しぶりに会った友人が変わっていると驚いてしまいますよね。
また、髪を切った日に学校に行くのは、恥ずかしいですし、新しいことを始めようとするとすぐに反対意見が出るような日本です。
現状維持をしようとすることから、自分の能力は上がってはいけないと無意識に思ってしまうのかもしれません。
また、周囲と足並みを合わせることを強要されていて同じであることが当たり前になっていれば、突出することを恐れるのも無理はないと思います。
ガンガン出る杭になろう!
インポスター症候群は女性になりやすい!?

女性の方がなりやすいという説もあり、特定の分野で女性が頭角を現しにくいのは、この効果もあるかもしれません。
それは、男性は成功を自分の能力や才能、努力などの個人的な要因に結びつけるのに対して女性は、 運や環境などの外部の要因に結び付けるため自信につながらないためです。
国内や海外の調査でも半分以上の女性が「周囲の人が評価するほど、自分に能力はない」と感じているそうです。
日本では男尊女卑の文化が前まであったことも、かなり影響しているのではないかと個人的に思っています。
最近は女性の社会進出が話題になっており、この女性がインポスター症候群になりやすいという風潮はなくなりつつあるのかなと思っています。
シンプルに好き。
インポスター症候群診断やってみよう!

簡易的ですが、インポスター症候群診断を作りました。
〇か×で答えて、半分以上当てはまるとインポスター症候群の疑いがあります。
- 私は本当の自分よりも有能だという印象を人に与えることができる
- 称賛を素直に受け取れない
- 成功を幸運の結果のみと考える
- 自分には才能がないと思う
- 恥ずかしいから見ないでほしい
- 私は自分の能力と周りの能力を比較して、周りの方が数倍優れていると考えている
- 私にとって大切な人が、私が実は有能ではないと見抜くのではないかと恐れている
- 成功を褒められると、将来彼らの期待の応えることができないのではと不安になる
これからインポスター症候群を治す方法について解説します。
インポスター症候群を治すために
結果の原因を、適切に考える

女性にインポスター症候群が多い理由でも挙げましたが、自分に能力に自信がないのは結果を運や環境などの外部に結びつけるからです。
運だけで成功を収めることはできません。
周りの人の助けや環境もあったかもしれませんが、あなたが掴み取った成功であれば自信を持って受け止めてください。
『運も実力のうち』という言葉もあります。
あなたの成功はすべてあなたのものです。
突出することを恐れない

これまでの社会的・文化的背景によって、自分の力を抑えているダイヤの原石的な逸材の方は、恐れずにぜひ力を発揮してください。
もしかしたら、周りの人から批判されたり、笑われたりするかもしれませんが一時的なものです。
今時、そのような考えをする方が古いですね。
自分の能力だと思っているその限界以上のことにも、ダメもとで挑戦してみるとリミッターが外れることもあると思います。
能力がなくても別にオッケー!と思う

インポスター症候群は物事をネガティブに考えすぎてしまう傾向があります。
たとえ、本当に能力がなくても別にオッケーです。
あるふりをして過ごしてみるといつの間に能力がついてくることもあります。
もっと実力に対して、気楽に考えていいと思います。
インポスター症候群の逆もあります。

能力はないのに自信があることを「ダニングクルーガー効果」といいます。
どっちもどっちですが、個人的にはこっちの方が好きですね。
インポスター症候群のまとめ

・インポスター症候群とは、自分の能力を過小評価する人
・原因は自己肯定感が低いから
・社会的背景からも原因の一つ。だから女性に多く見られる
・俯瞰してみることで、自分の能力を正しく判断できる
最後に
というわけで今回はこの辺で終わりです。
みなさんの悩みや抱いている感情のほとんどは心理学で説明がつくものばかりです。
自分の状況を冷静に理解する手助けをするのが心理学だと私は思っています。
インポスター症候群は、自分の能力に自信がないときに起こるものです。あなたの能力は、そんな簡単に逃げてはいきません。
もっと自信をもって生きてください。
それでは最後までお疲れさまでした。