ポケモン努力値|最適なステータスはH=B+D
※ポケモン剣盾エアプによる記事です。
まず,ポケモンのステータスをそれぞれH(HP),A(攻撃),B(防御),C(特攻),D(特防),S(素早さ)とすると,
耐久力を最大化する為の条件は,
H=B+D
となります。ここで、H=B+Dはポケモンのステータスの実数値に関する条件式であることに注意しましょう。(努力値配分ではない!)
H=B+Dは,高校数学1aの2次関数の最大化問題を解くことで証明できます。
ポケモン耐久力最大化問題リンク->
実際,H=B+Dを満たしたポケモンは耐久力が高いです。
H=B+Dを満たせる可能性のあるポケモンの例をあげると,カビゴン,ラプラス,マンムー,ランターン,ドリューズ,チラチーノ,ナマズン,ランターン,トリトドン,レパルダスなどです。(H=B+Dになるかどうかを判別方法もあります!)
逆に,H=B+Dを満たさないポケモンの例は,ツボツボ,ハピナス,サザンドラ,バンギラス,ヌメルゴン,ウインディ,パルシェン,ロトム,ギルガルド,キリキザンなどです。
※バンギラス,ギガイアスの場合は,特性すなおこし+岩タイプなので,耐久力を最大化する条件は他のポケモンと異なる
ポケモン努力値|実際に計算して比較
では,実際にH=B+Dを満たすポケモンと満たさないポケモンとでどれほど耐久力に違いがあるのか見ていきましょう。
評価方法
1. H×B(物理耐久指数)を計算
2. H×D(特殊8耐久指数)を計算
3.
(H×B)+(H×D) (合計耐久指数)を計算
H=B+Dを満たすポケモン代表:ドリュウズ
H=B+Dを満たさないポケモン代表:キリキザン
ドリュウズとキリキザンの耐久力を比較していこうと思います。
ドリュウズとキリキザンの種族値はそれぞれ,
ドリュウズ | キリキザン | |
H(HP) | 110 | 65 |
A(攻撃) | 135 | 125 |
B(防御) | 60 | 100 |
C(特攻) | 50 | 60 |
D(特防) | 65 | 70 |
S(素早さ) | 88 | 70 |
となっています。両者のレベルを50+個体値MAX+努力値なし+性格補正なしとすると,ドリュウズとキリキザンのH(HP),B(防御),D(特防)の実数値は,
ドリュウズ | キリキザン | |
H(HP) | 110+75=185 | 65+75=140 |
B(防御) | 60+20=80 | 100+20=120 |
D(特防) | 65+20=85 | 70+20=90 |
ドリュウズ | キリキザン | |
H×B | 185×80=14,800 | 140×120=16,800 |
H×D | 185×85=15,725 | 140×90=12,600 |
(H×B)+(H×D) | 185×(80+85)=30,525 | 140×(120+90)=29,400 |
結果,ドリュウズとキリキザンの耐久力は,
ドリュウズ=30,525(H-B-D=+20)
キリキザン=29,400(H-B-D=-75)
で,ドリュウズの勝利です!両ポケモンの差は,HP換算で5です。。。(意外と少ない?)
ここで,(H-B-D)は,最適なステータス(H=B+D)からのズレを評価したもので,|H-B-D|が0に近いポケモンほど,最適なステータスに近づきます。
最適な努力値配分は?
※マッギョです
結論から言うと,性格補正なしの場合の最適な努力値配分は,
1. H-B-D=0となるように努力値を分配する
2. 1.にならない場合はH-B-Dをできるだけ0に近づける
では,ドリュウズを例に,最適な努力値配分を求めていきましょう。
ドリュウズは,H-B-D=+20でした。
ここで,努力値による実数値の変化分を\(\Delta H,\Delta B,\Delta D\)とすると,最適なステータスにするためには,
$$H+\Delta-(B+\Delta)-(D+\Delta D)=0$$
\(H-B-D=+20\)より,上の式は,
\(\Delta H-(\Delta B+\Delta D)=-20\tag{1}\)
と変形できます。
となるよう\(\Delta H,\Delta B,\Delta D\)を決定します。また,配分する努力値を\(2n\)(偶数)とすると,
\(\Delta H+\Delta B+\Delta D=2n\tag{2}\)
式(1),式(2)を連立すると,
\(\Delta H=n-10 \geq 0\)
\(\Delta B+\Delta D=n+10 \geq 0\)
よって,ドリュウズの最適な努力値配分は,HPに\(n-10\)だけ振り,防御と特防合わせて\(n+10\)を振れば良いことがわかります。
最適な努力値配分と最悪の努力値配分との差
では,ドリュウズに実際に努力値を振って,耐久力(合計耐久指数)を計算していこうと思います。
ただ計算しても面白くないので,最適な努力値配分と最悪の努力値配分との差を見ていきましょう。
HP,防御,特防合わせて32の努力値を振ります。(\(n=16\))
最適な努力値配分は先ほどの結果より,HPに6(=16-10),防御と特防合わせて26(=16+10)
最悪な努力値配分は,Hに+32振ることです。
すると,耐久力\(H×(B+D)\)はそれぞれ,
ドリュウズ | |
最適な努力値配分 | (185+6)×(80+85+26)=36,481 |
最悪な努力値配分 | (185+32)×(80+85)=35,805 |
ドリュウズの場合,最適な努力値配分と最悪な努力値配分との差は,HP換算で3くらいであることがわかりました。
努力値252でドリュウズの耐久力を最大にする努力値振り
ドリュウズの最適な努力値振りは,HPに44(=5×8+4),BとD合わせて(204=25×8+4)
ドリュウズの最悪な努力値振りは,HPに252(=31×8+4)
H=B+Dの注意点
B(防御)とD(特防)への努力値配分は,好きに決めても良いです。
ポケモンの最適な努力値配分:まとめ
※うちのオカン
1. H-B-D=0となるように努力値を分配する
2. 1.にならない場合はH-B-Dをできるだけ0に近づける
3. BとDの努力値配分は,好きに決めて良い
最後に
ポケモンは奥が深いゲームです。
将棋やオセロなどのボードゲームと同じくらい頭を使います。
また,タイプ相性も考えないといけないです。
更に,ポケモンが覚える技も把握していないとバトルでは勝てないです。