こんにちは、レイです。
うつは誰にでもなり得ます。
ということで、うつ病についての解説です。
調査をしたところ、うつ病などの精神疾患に18歳以上は5人に1人がかかると言われています。
そして、うつ病などの精神疾患による自殺者が死亡事例のトップをずーっと占めています。
事故や病気などより、自分で自分を殺めてしまうことが多いということです。
そんな誰にでもなりうるうつ病について詳しく解説します。
今回の記事を読むメリットは、以下の通りです。
・うつ病とは何かがわかる
・うつ病にならない方法がわかる
【5秒でできる】うつ病診断テスト
うつ病がどんな病気かを知るには、診断テストを知るのが一番早いです。
では早速いきましょう。
- ほぼ毎日、1日中何をやっても楽しくない
- ほぼ毎日、1日中憂うつな気持ちになる
以上です。
これのどちらかが当てはまればうつ病の疑いありです。
このように、うつ病とは、辛く沈んだ気分または興味・喜びの喪失が、ほとんど1日中毎日、2週間以上続くことであり、かなりしんどいものです。
【1分でできる】うつ病診断テスト
今度は1分バージョンです。もっと厳密にしたものになります。
- ほぼ毎日、1日中何をやっても楽しくない
- ほぼ毎日、1日中憂うつな気持ちになる
- ひどく食欲がないか、逆にありすぎる
- ひどく眠れないか、眠すぎる
- イライラが強い、または動きが減ってしまう
- ひどく疲れやすい
- 自分はどうしようもない人間だと責めてしまう
- 集中力が落ちて考えが進まない
- 何度も自殺を考える
これでは5つ以上当てはまると疑いありです。
その上で、
仕事や勉強などの生活に支障をきたす
という条件を満たして、うつ病とされます。
うつ病などの精神疾患は、毎年ぐんぐん増えており、5人に1人がなると言われています。
うつ病のサイン
結論:睡眠や食欲など生活リズムが崩れたら注意
5人に1人がなると言われているうつ病に、友人や家族がなっている可能性があります。
その時のサインとしては、上の通り生活リズムが崩れていることです。
具体的には、
- 朝どうしても起きられず学校や仕事に行きづらくなる
- 今までに比べてぼーっとしていることが多い
- 腹痛や頭痛を訴える
- 食事量が変わる
などです。
このような傾向が2週間以上続いていれば、うつ病の可能性は高いと言えます。
うつが起こりやすい条件
次にうつが起こりやすい条件です。
不幸なことや災難が続けば、誰だって落ち込みます。
社会学者であるホームズはこのような研究結果を示しています。
左にポイント、右にその内容としています。
1年内に起こったものをチェックしてみてください。
100 | 配偶者の死 |
---|---|
73 | 離婚 |
65 | 別居 |
63 | 懲役 |
63 | 近親者の死 |
53 | 本人の病気 |
50 | 結婚 |
47 | 解雇 |
45 | 退職 |
44 | 家族の病気 |
40 | 妊娠 |
39 | 性の不一致 |
39 | 家族数増加 |
39 | 家族数増加 |
38 | 経済的変化 |
37 | 親友の死 |
36 | 配置転換 |
35 | 夫婦喧嘩 |
31 | 大きな借金 |
29 | 仕事の責任 |
29 | 親類の紛争 |
29 | 子どもの離婚 |
28 | 顕著な業績 |
26 | 配偶者退職 |
26 | 入学や卒業 |
25 | 性格の変化 |
24 | 環境の変化 |
23 | 上司との紛争 |
20 | 仕事の変化 |
20 | 転居・転校 |
19 | 余暇の変化 |
19 | 宗教の改宗 |
18 | 生活の変化 |
17 | 小さな借金 |
16 | 睡眠の変化 |
15 | 食事の変化 |
12 | クリスマス |
11 | 軽微な違反 |
以上が1年以内に150ポイントを超えると半分以上がうつなどの精神病に罹患するといわれています。
環境などの変化でうつになりやすいということです。
うつになりやすいタイプ
今現在うつ病を罹患していなくても、なりやすいタイプがいます。
この状況にある方は、少し気をつけてください。
・話せる人が少ない人
・生活が乱れている人
・真面目な人(完璧主義)
です。
・話せる人が少ない人
自分の悩みなどを話せる環境があれば、気持ちが整理されやすくなります。
このとき、仕事の悩みは職場の人ではない、直接的に無関係な友人などに話せるともっと楽です。
・生活が乱れている人
睡眠時間や起床時間が不規則で、健康的ではない生活の人はうつになりやすいです。
食事なども不規則で、運動の習慣もない人も危険です。
・真面目な人(完璧主義)
真面目な人はすべて完璧にこなそうとするので、失敗した時の反動が大きくうつになりやすくなります。
責任感を感じやすいのも大きな要因です。
うつ病の治療方法
ここからはうつ病の治療法についてです。
まず大前提ですが、知識のない一般の人がうつ病を治療することはほぼ不可能だと考えてください。
一番ダメなのが、楽観的に「なんとかなるって!」とか「気の持ちようだよ!」みたいな言葉をかけることです。
うつ病が、想像を絶するほど辛い病気であることは理解してください。
それを前提として、治療を大きさに応じて2つ解説します。
・【軽いうつ病】認知療法
・【重いうつ病】抗うつ剤
とはいえ、話を聞いて軽減する方法はあります。次回の記事で解説いたします。
【軽いうつ病】認知療法
軽いうつ病であれば、心理士さんなどとカウンセリングを行う「心理療法」で対処ができます。
今回紹介するのは、 認知療法というものです。
うつの人が陥っている「認知のゆがみ」を修正していくものです。
認知のゆがみで思考が固定化されてしまい、身動きが取れない状態になっていることが多いので、その縛っている鎖をほどいていくような療法です。
認知のゆがみは、以下の通りです。
・全か無かの思考(オールオアナッシング0
・過度の一般化
・すべき思考
・レッテル貼り
・マイナス面への注目
順番に解説します。
・全か無か思考(オールオアナッシング)
真面目な人が陥りやすい考えで、丸か罰かでしか考えられないと言うものです。
100点以外は許せない!みたいな感じで完璧のみを求めてしまいます。
・過度の一般化
一つのできごとから「いつも」「みんな」などと捉えてしまうことです。
失敗した時に
などと思ってしまう思考です。
・すべき思考
他人や自分に対して「~すべき」というルールを作ってしまうことです。
「勉強は毎日10時間すべき」
「メッセージを見たらすぐに返信するべき」
などです。
~した方がいいと言う風に考えるだけでも、楽になります。
・レッテル貼り
他人や自分に対して、一つのできごとだけでレッテルを貼ってしまうことです。
失敗した人には「ダメな人、できない人」とレッテルを貼ってしまいます。
・マイナス面への注目
出来事のマイナスな面ばかりに注目してしまうことです。
「全然連絡くれない…」「仕事辛い…」
などです。良い面も考えるようになるといいですね。
これらの認知の歪みをを会話をしていく中で、修正していくというものが認知療法です。
またこれらは海外旅行にいくことで治るとも言われています。
海外ではその土地土地で、自由な生き方・服装など日本では見ることのできない一面を知ることができ、自分の歪みの修正につながります。
【重いうつ病】抗うつ剤
重いうつ病になると、会話もほとんど意味がなくなり薬を使わなければなりません。
名前でいうと三環形、SSRI、SNRIなどで、 幸福や快感を感じるセロトニンの量を増やすためのものです。
これをすることで、日々の生活に活気が出てきます。
効果があるのは、2週間~2ヶ月前後といわれています。
真のうつ病【大うつ病】
小さなうつ病とは、一つ段階の違う『大うつ病』というものがあります。
上の【重いうつ病】のものです。
最新の診断基準であるDSM-5での定義では
- 抑うつ気分
- すべての活動への興味・喜びの減退
- 食欲の障害(増加または減退)
- 睡眠障害(不眠または過眠)
- 精神運動制止または焦燥感
- 気力減退や疲労感
- 罪責感
- 思考力や集中力の減退
- 希死念慮・自殺企図
の5つの症状が2週間以上続くことで、大うつ病と認定されます。
この大うつ病の人が見ている世界は下の画像のような感覚だと言われています。
このような状態の人には、薬以外の選択はないと思ってください。
この前では「認知療法」も「カウンセリング」も無力です。
重いうつ病がというものが存在し、薬を利用した長期的な治療が必要である人もいるということを知っておいてください。
季節性うつ
季節の変化による、環境の変化でうつ病になるというものもあります。
夏季うつ(5月~9月ころに出現)
症状:食欲の低下、不眠
冬季うつ(10月~3月ころに出現)
症状:食欲増強、過眠
一年の決まった時期にだけ、思い当たるストレスがないのにやる気が低下したり、精神的に不安定になる人は、気をつけてください。
若者に多い非定型うつ【新型うつ】
若者に多いうつに、うつの症状には当てはまらない非定型のうつである「新型うつ」というものがあります。
うつ病の症状と少し違うのは以下の部分です。
・過眠、過食が起こる
・鉛様疲労感(鉛が入ったように重く感じる)
・拒絶過敏性(自分が否定されていると過敏に感じる)
・気分反応性(楽しいことに対する気分は上がる)
なぜ若者に多いかというと、間接的ですがネットの発達によって起きているからです。
ネットでは、自分と他人を比較できる材料がとても多くあります。
それはネットで自慢してチヤホヤされたいから、そういった情報が蔓延します。
これで人と比べると今の自分を否定してしまい、抑うつ的な気分になります。
人とつながれるというメリットはありますが、付き合い方を考えないと身を滅ぼしてしまいます。
使い方には気をつけてください。
女性のうつ病【PMS】
うつ病は、女性が2倍なりやすいとも言われています。
特に女性がなるものにPMSというものがあります。
PMSとはPreMenstrual Syndromeの略で、月経前症候群といいます。
女性の8割がなるといわれ、
・イライラ
・集中力の低下
・涙もろくなる
などの症状があります。
どれも「女性ホルモンの変化」により、心や体が不安定になることで起こります。
ちなみに女性ホルモンの変化は内因性で、ストレスによる変化は心因性と呼びます。
女性の場合は併用することが多いです。
PMSのほかに
引っ越しうつ病 | 引っ越しによる環境、地域付き合いの変化 |
---|---|
スーパーウーマンシンドローム | キャリアウーマンなどになろうとして、無理をした結果に起こります。 |
空の巣症候群 | 子育てだけを生きがいにしてきた女性の、子どもの独立による落ち込み |
などがあり、女性は男性の2倍うつになりやすいといわれています。
実際、自殺をする人は男性の方が多いです。
打ち沈みの激しいうつ病【躁うつ】
躁うつ病は現在「双極性障害」と呼ばれ、気分の浮き沈みが激しいのが特徴です。
躁状態とうつ状態に交互になり、この落差によってより抑うつになります。
躁状態(ハイテンション状態)のときは、自分が優れた人間であると誇大妄想し、怒りっぽくなったり、活動的になりすぎたりします。
この躁状態が切れたときにガクンと落ち込んでしまいます。
気分の浮き沈みが激しい人は、疑ってみてください。
また、身近な人が失敗や不幸の後に明るく振る舞っていたら、落ち込みからの反動形成の可能性もあるので、ぜひ気にかけてあげてください。
【結論】うつにならない方法
今、少し落ち込みがちでうつになりそうだと感じていたり、将来うつ病になりたくないなら、以下のものを試してみてください。
・生活習慣を整える
・運動をする
・食事に気をつける
・認知の歪みを直す
・人とコミュニケーションをとる
特に上の2つだけでも、かなり効果があります。
夜11時までには寝て、朝6時に起きてカーテンを開けて、日の光を浴び、30分ほど散歩するだけです。
日光にはセロトニンの分泌効果があり、いいスタートを切ることができます。
うつ病のまとめ
・うつ病とは、辛く沈んだ気分または興味・喜びの喪失が、ほとんど1日中毎日、2週間以上続くこと
・うつ病のサインは睡眠・食事などの生活習慣が崩れること
・うつ病になりやすい人(以下の3つ)
- 話せる人が少ない人
- 生活が乱れている
- 人真面目な人(完璧主義)
・軽いうつ病は、認知療法
・重いうつ病は、抗うつ剤
・重いうつ病は大うつ病といい、見ている景色が全く違うということを理解しよう
・季節の変わり目は、季節性うつ病になりやすい
・若者は、ネットで嫉妬して新型うつ病になりやすい
・女性は、女性ホルモンの乱れでうつ病になりやすい
・情緒不安定な人は、躁うつ病の疑いあり
・うつ病にならないために、まず生活習慣を整えよう!
最後に
うつ病のまとめを自分で書いていて、
と思いました。
それくらいどんな人も例外なく、うつ病になる可能性はあると思います。
まずはその事実を知ることが、一番だと思います。
うつ病は深刻化すると、想像できないくらいのしんどさになります。
自分を守れるのは自分だけです。ぜひ生活習慣をまず見直してみてください。
今回の記事はこちらのマンガを利用しました。
(かなり面白く、かつわかりやすく解説されています。)
最後までお疲れ様でした。