今回はRADWIMPSさんの「グラウンドゼロ」の歌詞について,検証しています。
グラウンドゼロを知らない方のために注釈を入れると、歌詞の中で
立ち止まってみたければ 時速1400キロの速さで精一杯地球逆回りに走らないとね
というものです。
http://j-lyric.net/artist/a04ac97/l02459a.html
実際に1400kmで、逆走するだけで止まっていることになるのかを数学的に検証していきます。
今回の記事を読むメリット
・止まるためには時速何キロで逆走すればいいのかがわかる
・RADWIMPS「グラウンドゼロ」の歌詞解釈がわかる
グラウンドゼロの歌詞を解く
再度言いますが、RADWIMPSさんの「グラウンドゼロ」の歌詞中には
「立ち止まって見たければ時速1400キロの速さで目一杯地球逆回りに走らないとね」
とありました。
本当にそうなのか解いていきます。
- グラウンドゼロで止まるために地球を逆走する理由
- 【計算】立ち止まるためには?
- 基準をどこに置くかで変わる
グラウンドゼロで止まるために地球を逆走する理由
洋次郎さん何言ってんの?
確かに逆走する必要なんてありません。
ですが、ここで考慮しているのは地球の自転です。
仮に地球を俯瞰してみたとき、地球の自転によるとあなたの場所は今この一瞬もものすごいスピードで動いていることになります。
※あなたが、動いていることを感じないのは重力のおかげです
それを考慮して作詞されたのが、「グラウンドゼロ」です。
あとで、歌詞の考察を行いますが、とても深い意味が込められています。
地球の自転を考慮しているから、逆走の必要がある
【計算】立ち止まるためには?
調べたところ地球の円周は,だいたい40075kmであることがわかりました。
これを24時間で1周するので,40075÷24で時速1670kmと求まります。
はい終わりです。
結論:時速1670kmで逆回りすればOKです。
追記:日本の経緯度を考慮すれば,だいたい時速1400kmだそうです。
基準をどこにするかで変わる
ただ,視点によって止まっているという定義は違いますよね。
また、南極か北極にいけばまず自転を考慮する必要はほぼありませんね。
その理由は地軸になっているからです。
つまり、自転の影響を受けない場所ということになります。
また、月は地球の周りを回る公転をしているため、より計算が複雑になります。
見る基準によっても速度は変わる
グラウンドゼロの歌詞解釈
なぜ時速1400kmという数値を,野田洋次郎さんは導き出したのでしょうか?
私の考えは
・語感がいいから
・1日の定義を変えたかったから
などです。
代表曲「マニフェスト」でも1日を25時間にして,愛を育みたいとありました。
時間の定義を変え,止まれないならばとせめて1日を29時間くらいにしようと考えたのではないかと思います。
グラウンドゼロとは?
またグラウンドゼロとは爆心地のことです。
長崎や広島のことを指していると思われます。
グラウンドゼロの歌詞中には
どれだけ後ろ向きに歩いてみても未来に,向かっていってしまうんだ
希望持たされてしまうんだ
とあります。
原爆で打ちひしがれて,立ち止まりたいのにこの世界は忙しなく回っていて,絶望している私のことも未来へ運んでしまう。
そんな切なさや不条理さを歌っているのでしょう。
グラウンドゼロで私が好きな部分
グラウンドゼロは、全体的にテンポや語感、歌詞がいいというイメージがあります。
特に好きな部分は4つあり、
頑張んないために頑張んないと いけないなんてわけがわかんない
私は今頑張れば将来楽をできるなんて、意味がわからないよ、という風に解釈しました。
頑張らないために頑張らないといけないなんて、確かに矛盾しているように感じますよね。
今回扱っている「グラウンドゼロ」は戦争にまつわることです。
幸せになるために、誰かの犠牲、つまりどこかで戦争が起こる必要があるなんてわけがわかんないよ!と訴えているのかもしれません。
やり場に困ったその未来 仕方ないから取っておいたけど
ふとした時に目を向けると 血走った目で僕を見るんだよ
原爆によって、ある意味不運にも生き残ってしまった人の気持ちを、代弁しているように思います。
別に生きたかったわけじゃないけど、せっかくなら生きようかと思ってみたが、死んでいったまだ生きたいと願う死者の声が聞こえてしまう、というような感じでしょうか。
どこかで聴こえる声
「捨ててしまうような未来ならどうか僕に譲ってくれよ 大事に使って見せるから」
この言葉はすごく胸に響いています。
語り口調で歌われるこの歌詞ですが、死にたいと思っている人に向けられているように感じますね。
僕ならもっと有意義にかつ大切に使うから、どうかその命を僕に譲ってほしいと命の大切さを訴えています。
この歌詞を聞いて、私は今ある生を全うしようと心に決めました。
遥か先の君に叫ぶ 「今から行くから待っててよ」
その瞳に涙 浮かべた君は 僕の未来そのものだったんだ
グラウンドゼロの最後の歌詞です。
最後に今の命を全うすることを決意した自分が、見ていた先の君は僕の自分の未来の姿だったという結末です。
つまり、これまでの歌詞は全て「未来の自分」が「今の自分」に向けた言葉ということです。
きっと「今の自分」もまた、「過去の自分」に向けて言う日が来るのでしょうね。
グラウンドゼロの歌詞検証まとめ
・逆走するのは、地球の自転を考慮しているから
・立ち止まるには地球を時速1400キロで逆走すればOK。
・見る基準によってその速度は変化する
・グラウンドゼロは爆心地のこと
・戦争や命について考えさせられるとてもいい曲
最後に
今回はRADWIMPSさんのグラウンドゼロの歌詞検証と、歌詞解釈を行いました。
本当に考えさせられる素晴らしい曲ですよね。
戦争や原爆がやってはいけないものであるということは、これまでの歴史が教えてくれました。
何も生まない、愚かな行為です。
そのことを教訓にしていかなければいけませんね。