こんにちは、レイです。
今回は、一つのものに対して対極にある感情を抱いてしまうアンビバレンス効果と、極端な考え方をしていしまうスプリッティングをみていきましょう!
行きたいけど行きたくない
このような感情になったことありませんか?
私も買い物に出掛けるときに、行きたいけど家から出るのが面倒で行きたくなくなって結局行かなかった経験が何度かあります。
このように ある対象に相反する感情を同時に持ったり、相反する態度を同時に示すことを「アンビバレンス効果」といいます。
アンビバレンスを直訳すると両価性(同一対象に対して矛盾する評価や感情を持っている精神状態)です。
つまり、一つのものに対して対極にある感情を抱いてしまうのです。
アンビバレンス効果の例
正直よくわかりませんでしたよね。それではアンビバレンス効果の例をみて理解していきましょう。
愛情と憎悪
好きであると同時に憎たらしいという意味です。
狂気的なドラマなどでも大好きであるが憎たらしく、ゆえに殺してしまうということがありますね。
度を越えた好意は、恐ろしいです。
尊敬と軽蔑
私はあまり感じたことがありません。
尊敬していると同時に軽蔑もしているということですね。
悲しみと喜び
最後の大会で優勝して嬉しいけど、同時に別れの瞬間でもあり悲しみも同時に感じます。
笑顔だけど涙がこみあげてきて、よくわからなくなってしまいますよね。
見たいけど見たくない
怖い映画なんかでありますよね。
見たいんだけど見たくない気もある。そんな感情もアンビバレンス効果の一つです。
スプリッティング
スプリッティングとは人間の思考において、自己と他者を善が悪かで捉えることです。
ようするに極端な思考です。「全か無か思考」とも言われます。
スプリッティングの例
わかりやすいところで例をあげると
「100点以外は意味がない」
「ママは大好きだから、パパは大嫌い」
アンビバレンス効果とスプリッティングは精神疾患になる
アンビバレンス効果は相反する感情の一報が無意識化に抑圧しているので、そこで抑圧している感情に意識が呑み込まれてしまうことになります。
スプリッティングでも欲求を満足させるかあるいは頓挫させるかによって、一人の人間を判断するので人間関係に不安定をもたらしたり、同一性拡散、気分変動に繋がります。
つまりどちらもどっちも感情を持ちつつ、押し込んでいる状況にあります。
このようなことからアンビバレンス効果とスプリッティングは精神疾患になりやすいといいます。
その精神疾患を3つ紹介します。
解離性同一性障害(多重人格)
本人にとって堪えられない状況を自分のことではないと感じたり、自分と切り離して行動することで起こります。
押し込んでいる感情をもう一つの感情を解放してしまうということですね。
抑うつ
行き過ぎたアンビバレンス効果やスプリッティングには抑うつ作用もあります。
どちらかの感情を自己強化させ「感情のアンプ」(感情をアンプのように強める)とも呼ばれ、認知のゆがみがより強化されます。
例で見ると
「私の努力は成功するか、悲惨な結果に終わるかのどちらか」
「勝つ人はすべて正しく、敗北はすべての否定」
のような感じです。どちらに転んでも負のスパイラルになってしまいます。
自己愛性パーソナリティ障がい(ナルシスト)
ナルシストは自尊心を保護するために自己の正しさを安定させようと試みる時、スプリッティングをよく用います。
「すべてに勝つ僕はすべて正しい」
「テストが悪かったのは、先生の問題の出し方が悪い」
のような感じです。
自分の意思に従わないものを卑劣で軽蔑します。
アンビバレンス効果とスプリッティングを活かす
人は表向きの顔と裏向きの顔があると思います。
基本的に見ているものは表向きの顔だと思います。
ここで、裏側に孕んでいるものを褒めたりすることで相手は「自分のことを知ってくれている」という安心につながります。
結論:いつもは見えてない部分を褒めてあげましょう
最後に
今回はアンビバレンス効果とスプリッティングをみていきました。
正直、世界は善や悪、正解や間違い、どちらも性質も孕んでいるものだと思っています。
戦争は悪いこと?平和になるには戦争がなくてはいけないという意見もあります。
平等であればいい?平等では差が出ず、つまらないですよね。
人を殺すのは悪いこと?では、死刑は正当化されて然るべきですか?
正直どっちが正解!なんて決められませんよね。どんな生き方だって認められるべきだし、どんな考えも正しいともいえると思います。
様々な矛盾を抱えながら、もやもやしながら生きるしかないんじゃないかと思います。
最後までお疲れさまでした。