こんにちは、レイです。
今回は認知バイアスの1つである、失敗の原因を外部に帰属する自己奉仕バイアスと、発生してから予測可能だったと考える後知恵バイアスの2つを紹介します。
どちらも厄介な認知バイアスです。
成功したら自分の努力のおかげ、失敗したら環境のせい
こんな考えになったことはありませんか?
テストなどで、いい点が取れれば勉強を頑張ったから、悪い点だったら運が悪かったからという全く別のものに、理由を帰属させることはありませんか?
成功したら、自分自身の能力によるものであり、失敗したら自分ではどうしようもない外部の要因に帰属させることを「自己奉仕バイアス」といいます。
自己奉仕とは
奉仕とは自分の利益や考えを捨てて、そのものに力を尽くすことにあります。
自分以外の国家や社会、会社や人に対しても使われます。
実際の奉仕の意味とはかけ離れていますが、自己奉仕とは自分のため結果の解釈を都合よく変えることだと思います。
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自己奉仕バイアスの2つの原因
確証バイアス
認知バイアスの原因にほとんど入ってきますね。
確証バイアスとは、反証となる証拠を無視したりして探す努力を怠ることです。
結果の原因を探さず、勝手に外部に帰属させたり自分に帰属させたりします。
セルフハンディキャッピング
セルフハンディキャッピングとは、自分以外のモノに帰属させるために、失敗を無意識に外部要因を戦略的に集めようとすることです。
例えば、テストの前にあえてゲームなどをして勉強をしなかったせい、ゲームが面白かったせいなど外部要因をつけようとします。掃除などをしてしまうのもそのせいですね。
自己奉仕バイアスのメリット・デメリット
メリット
- どっちに転んでも調子がいい
- 常に前向き
デメリット
- 客観性がないため成長しない
- 失敗の原因を探さないため、同じことを繰り返す
- 人のせいにすることもあるため、慕われない
などが挙げられます。私はデメリットしかないと思います。
集団でもある
これまで個人での自己奉仕バイアスを見てきましたが、集団奉仕バイアスというものもあります。
集団の成功は集団のおかげで、失敗は他の外部的なもののせいにします。
気付けないと集団に成長は止まってしまうので、客観的に判断して原因を帰属してください。
「だから言ったのに…」
パーティーゲームなどをするときに、ある結果が出てから
「あーそんな気がしてたわー」「だから言ったのに…」
など口に出したりしていませんか?
このように、物事が起きてからそれが予測可能だったと考える認知バイアスを「後知恵バイアス」といいます。
それなら先言えよっていう感じですよね。
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後知恵バイアスの2つの原因(個人的な考えです)
後出しの誤認
勝手に名前つけました!(^^)!
つまり、後から出した方が自分の考えであったと誤認することです。
じゃんけんでその瞬間はグーを出していたのに、後から「やっぱパー出す気がしてたんだよねー」という感じですね。
また、じゃんけんでいうなら、ランダムでグーかチョキかパーかどれかを出すことが確定しているので、予想ができます。
予想ができるから来た時に後知恵バイアスが作用すると考えられます。
マウントを取りたい
これは完全な主観ですが…。
後知恵バイアスは劣等感のあらわれだと思います。
劣等感があるからこそ、後から知っていたことにして、相手よりも賢い、優れていると思い込みたいのだと思います。
「こうなることわかってた?」
「あ…うん。当たり前じゃん!」
みたいな感じですね。自尊心を保ち立ちという自己保身のあらわれでもあると思います。
高校野球の監督で見る後知恵バイアス
甲子園やサッカー日本代表など、コロコロ監督が入れ替わるような印象があります。
それは後知恵バイアスのせいだと私は考えます。
例えば、甲子園で10年に1度の逸材であるピッチャーがいたとします。
連投を避け、代わりのピッチャーを出して試合に負けてしまったとします。
もちろんこの場合、温存しておくことで優勝の可能性を残し、選手生命も壊さないようにするという監督の素晴らしい采配です。
ですが、批判する人は
「監督の采配が悪い」「選手のことを考えろ」「負けたら意味ないぞ」
という人が必ずいます。
これに関しては賛否あるとは思いますが、そこで勝っていたとしたらその批判する人は逆に
「采配が素晴らしい」「選手を最優先に考えるいい監督だ」
と褒め称えることでしょう。
これが後知恵バイアスの効果です。結果重視の考えになってしまいます。
勝てば官軍負ければ賊軍ですね。
後知恵バイアス意味あるの?
結論:無意味です。黙りましょう。
正直やめた方がいいと思います。
何を言おうが「後の祭り」です。何を言おうが結果は変わりませんし、あなたの評価も上がるどころか下がります。
その可能性があるなら、前の段階で適切に考慮して判断するべきです。
黙って、冷静に反省して次こそは当てられるように努力しましょう。
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自己奉仕バイアスと後知恵バイアスから見る結果論
こちらの認知バイアスの両方に言えることは、結果がすべてであるということです。
勝ちは正義で、負けは悪であり何かに帰属させないと気が済まないというように、結果でしか物事を判断できなくなってしまいます。
プロセスも大事にしよう
勝つために努力していますし、勝つことは素晴らしいです。
ですが、結果だけを見ることは後に繋がりません。
なぜこの結果が出たのか、なぜ予想していたのに回避しようという考えをしなかったのか、どの過程がこの結果に結びついたのか、これまでのプロセスも適切に評価する必要があります。
「頑張ったから、失敗してもいい」などと甘いことを言うつもりはありません。
適切に要因を模索して、次に活かすことが大切だと思います。
最後に
少しキツイ口調になってしまいましたが、この認知バイアスは簡単に治せるもので気付きやすいものだと思います。
まずはこのような認知があったことを認知する(メタ認知)をすることから始めましょう。
正しく理解できれば、正しい成長に繋がります。
最後までお疲れさまでした