今回は先延ばしにする心理学についてです。
みなさん先延ばし大好きですよね。
人間は言い訳を考える神様と言われるほど、やらない理由を考えることに特化した生物です。
今回の記事を読むメリットは、以下の通りです。
・先延ばし癖の名前を知ることができる。
・先延ばしのメリットを理解できる。
早速みていきましょう。
今、先延ばしにしていることはありますか?
先延ばしをしたことがない人なんているのでしょうか?
先延ばししやすいものは以下の通りです。
・夏休みの宿題
・折り返しの電話、連絡
・やらなければいけない仕事
・資格取得などの勉強
あとでやればいい、今はこれをしたいとあれこれ理由をつけて今やるべきことから目をそらして生きていますよね。
あなたはプロクラスティネーター!
実はこのようにぐずぐずと先延ばしにする現象を心理学では「プロクラスティネーション」と呼び、定義では以下の通りです。
『遅れによって状況が遅くなることが予測されるにもかかわらず、
予定していた行動を自発的に遅らせること』
定義に当てはまる人を「プロクラスティネーター」と呼びます。
自発的にというところがポイントですね。
仕方なく遅らせてしまった場合はプロクラスティネーターに入りません。
プロクラスティネーターの割合
・成人…15〜20%
・大学生…80〜95%
だそうです。
先延ばし癖のデメリット
先延ばしはしてはいけないと心ではわかっていますが、どうしても怠けたいという気持ちに勝てませんよね。
そんな人のために先延ばし癖による3つのデメリットを解説します。
・負債として積み重なる(経済的な悪影響)
・病気になりやすい(精神的・肉体的な悪影響)
・チャンスを失う
負債として積み重なる
心理学的にも、このような行動は幸福を大幅に削ぐといわれています。
実際に4割の人がぐずぐず先延ばしをしたせいで金銭的損失を経験し、アメリカではそのおかげで不要な500億円程度の税金を支払うことになったとされています。
わかりやすい例で見ると、当たった宝くじを換金がめんどくさいからといかず、換金の期限が過ぎてしまい、得ることのできたはずのお金を得ることができないというような損失です。
そのほか具体例を挙げると、以下の通りです。
・税金の申請を後回し→普通より多く払わなければいけない
・資料制作を後回し→質の低い資料になり、昇給の機会を失う
・やるべきことを後回し→チャンスにすぐに飛びつけない
少し後回しにしただけで、多くの機会的な損失もあります。
病気になりやすい
先延ばしの精神的・肉体的な悪影響は調査によると、
・高コレステロール値に異常が見られた、35%が5ヶ月間診察を先延ばししていた
・先延ばしをすると、コルチゾールが分泌され心臓や肝臓に負担をかける
という結果が得られていて、先延ばしが悪影響を与えていることがわかります。
流れとして、
1. 先延ばしをする
2. 精神的にストレスを感じる
3. そのことにより、体に悪影響
ということです。
課題が残っていると、遊んでいるときに思うと全力で楽しめなかったり不安で、いてもたってもいられないような気持ちになります。
やりたいけどやらないという気持ちでどんどん課題を溜めていくと、完遂することができない量になってしまいストレスだけが溜まってしまいます。
早いうちにやっておかなかったツケは必ず回ってくると感じています。
チャンスを失う
幸運の女神には前髪しかありません。
目の前にチャンスがあるのに、先延ばしにしたせいでそのチャンスすらも先延ばしにしてはもったいないですね。
チャンスを掴む人の特徴として
・抱えている課題がなく、すぐ飛びつける
・なんでも前倒しですぐやる
・勇気がある
このあたりかと思います。
時間があるなら、すぐやるべきですね。
先延ばしをする3つの心理
正直、言うまでもないですが、なぜ先送りするのかというと、
『その課題に対して時間があるから』
です。
期限まで時間があれば、今はしなくていいと思うから、その課題に取り掛かることを後に回します。
もっと突き詰めると、
・今やるべきではないと思う
・誘惑するものがたくさんある
・できないと思う
です。一つ一つ見ていきましょう。
今やるべきでないと思う
いろんな思考がめぐり、今やるべきではないという判断を下します。
・もう少し待てば、ちょうどよくできる。
・今はまだ環境が整っていない。
・期限が迫った方が集中力が上がる。
などです。
誘惑するものがたくさんある
現代での誘惑としては
・スマートフォン
・SNS
・YouTube
・テレビ
など、あなたの行動を阻もうとするとっても楽しい娯楽がたくさんありますね。
これらも原因の一つです。
できないと思う
これは自己肯定感の低さから生まれます。
例えば、習ったことのない数学の課題を出されても解く気になりませんよね。
解ける問題ならちゃっちゃとやっちゃおうと思いますが、時間がかかると思うとやる気が萎えてしまいます。
先延ばしの心理学的な克服方法
私から克服方法を心理学の観点から3つほど提案します。
実際に私が実践しているもので、効果ありです。
・とりあえず、5分だけやる
・期限を自分で前に決めておく
・Twitterなどで宣言する
とりあえず、5分だけやる
これが一番効果ありです。
その理由は、
・作業興奮により、始めたらやる気が出るから
・ツァイガルニク効果により、中途半端を嫌うから
です。
作業興奮という効果により、始めたらやる気が出ます!
また、ツァイガルニク効果についてはこちらの記事で解説しています。
ちょっとでもやらなきゃと思ったら、5秒以内に動きましょう!
ついつい、先延ばしにしがちですがやるべきことが分かっている場合はサクッとやっちゃいましょう!意外にも始めてしまえば楽なもんですよ。
動き始めたら摩擦が小さくなってスイスイ進むよ
ということです。物理学的にも証明されているので、ぜひちゃっちゃと始めちゃいましょう!
期限を自分で前に決めておく
私の場合は最低でも期限の3日前には終わらせるように、期限設定をしています。
そのことにより、
・時間に余裕があるので、質の高いものができる
・相手のフィードバックも得られるのでさらに改善可能
・早く終わるので、精神的負担が減る
というかなりいいメリットがあります。
基本的に予定がなければ、課題が出された当日に終わらせるようにしています。
Twitterなどで宣言する
言ってしまえばあとには引けませんね。
私は朝に今日のタスクを言っちゃうということをやってます。
おはようございます☀
火曜日ですね
今日のタスクは✅リライト2時間
✅1冊読了
✅動画編集1本
✅映画1本今日もきっちり積み上げたい🔥#おは戦20211fk
— レイ@Cupuasu (@rei_bookworm) February 10, 2020
すると、なんかやらなきゃと思っちゃうんですよね。
個人的にはかなり効果的なので、お試しください!
先延ばしと集中力との相関はある?
よくいますよね。あえて、あとでやるという人。
これを奮起型プロクラスティネーターといいます。
先延ばしにし、ギリギリでやる方が極限の集中力で活動できるので効率がいい、確かに理解できます。
しかし、実際の調査ではプロクラスティネーターは極限の集中、いわゆるフロー状態に入ることが少ないことがわかりました。
つまり、今課題を先延ばしにする言い訳をしているだけですね。
フロー状態に入るための条件はこの記事で述べています。
その条件は、
・挑戦
・すぐにフィードバックがある
・自己決定感
です。詳しく知りたい方はぜひ記事を読んでみてください。
むしろ、先延ばしによって集中力は下がる
先延ばしにしたまま、ほかの作業をすると先延ばしにした作業が頭をチラつきます。
それが増えれば増えるほど、集中力は下がります。
つまり、『マルチタスク』になってしまうということです。
先延ばし癖のまとめ
・自発的な先延ばしをする人をプロクラスティネーターと呼ぶ
・先延ばしをすることにより、デメリットがたくさんある
・先延ばしにする心理は、期限までに時間があるから
・克服するには、ちょこっとやっちゃうのがベスト
・先延ばしは、集中力下がる
終わりに
全ての人間は大なり小なりプロクラスティネーターだと思っています。
基本的に仕事とか宿題とかやりたくないですもんね。ご褒美を用意したり、心地よい環境から離れてみるのも1つの手です。
とはいえ、私もこの記事を書き始めるのもやや時間がかかりました。
お互いに頑張って始めていきましょう!
最後までお疲れさまでした。