人を先入観で判断していませんか?
ということで今回は、1つが優れていれば他のことも優れていると判断する、ハロー効果と、それに陥る原因である認知バイアスをみていきます。
今回の記事を読むメリットは、以下の通りです。
・ハロー効果がわかる
・ハロー効果の原因である認知バイアスがわかる
・ハロー効果を活かすことができる
ハロー効果とは?
ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴について、評価がゆがめる現象をハロー効果といいます。
ハロー(halo)とは日本語では、後光効果・光背効果とも呼ばれています。
ハロー効果には、プラスとマイナスの2つの効果があります。
・ポジティブハロー効果
・ネガティブハロー効果
順番に解説します。
ポジティブハロー効果
プラスの評価をするハロー効果です。
あれが優れているから、これも優れていると勝手に判断することですね。
例を挙げると
・成績がいいから、運動ができる
・英語ができるから、仕事ができる
・可愛い、カッコいいから、性格もいい
などで、一つの印象から他の印象もかなり良くなります。
ネガティブハロー効果
マイナスの評価をするハロー効果です。
あれがダメなら、これもダメとあれこれ否定して判断することです。
例を挙げると
・どんくさいやつは何やってもダメ。
・勉強ができないなら、仕事もできない
・運動ができないから、つまらない
などで、悪い印象は他の印象も下げてしまいます。
ハロー効果の判断は正しい?
結論:誤りです。
もちろん、その人の1つの側面だけでその人のすべてを評価することはできません。
見てもいないのに、勝手に判断するのは誤りです。
ハロー効果は認知バイアスの一種です。
【ハロー効果の原因】認知バイアスとは
これまでも私の記事で何度か、知っている体で使ってきましたが、ここで解説をします。
統計学の誤り、社会的帰属の誤り(なんのせいにするか)、記憶の誤りなどの人間が侵しやすい問題、と書いてありましたが、ぶっちゃけわかりにくいですね。
私なりの嚙み砕いた解釈で言うと
自分を信じて、間違った考えに陥ること
です。
いくつか例を見ると、これまで記事にしてきた
バーナム効果(当てはまるからこの占い師は正しい)
コンコルド効果(続けていれば、成功するからこれは正しい)
その他にもピグマリオン効果、ダニングクルーガー効果もその一つになるんじゃないかと考えています。
アンカリング・プライミング効果
アンダードッグ効果・バンドワゴン効果
などです。これらも間違った考えです。
これまで生きてきた中での事象を鑑みて、ろくに事実検証もせず自分が正しいと思い込むことを認知バイアスといいます。(ほぼ無意識です)
今回のハロー効果もその間違った考えの1つで、他の事象を見てもいないのにすべてができると判断してはいけません。
過度な期待はその人にとって負担になります。
ハロー効果の認知バイアス【アンカリング効果】
今回使われている認知バイアスは、アンカリング効果(初頭効果)です。
アンカリング効果とは、最初に提示された特徴や数値が印象に残り、意思決定や判断に影響することです。
つまり、最初に良い印象を持てば、その印象は残り続け、判断に影響を与えるということです。
じゃあ認知バイアスはダメなの?
メリット・デメリット両方兼ね備えています。
メリット
- 信じることができるため、周りを気にせず行動できる
- 自分に都合よく解釈するので、ストレスが減る
- あまり考えずに生きるので、脳の消耗を抑えることができる
デメリット
- 誤った考えを信じることがあり、損をすることがある
- 自分に都合がいいので、周りに迷惑をかける(自己中)
- あまり考えずに生きるので、思考する力が衰える
があり、一概にもダメとは言い切れません。
個人的には、認知バイアスに陥らず冷静に判断しながら生きる方が、賢明だとは思いますが、自分の信じたものに向け、ひたむきに走るような人を否定することは私にはできません。
私はなるべく、一度立ち止まって考えることをお勧めします。
【悪用厳禁】ハロー効果を活かす
ハロー効果は、ほとんどの人が好きな人の前でやってることですね。
意地を張って、できる人を演じることです。
もちろんそれは、ただの時間稼ぎにすぎませんが、1つのことができるとこの人は完璧な人間だと思い込ませることができます。
・恋愛で活かす
・ビジネスで活かす
ハロー効果を恋愛で活かす
自分はできる人間だと、繕うことです。
そのことで他の印象もあげることができます。
その他恋愛で使える心理学テクニックはこちらでまとめています。
ハロー効果をビジネスで活かす
ビジネスでハロー効果を使うには、
・業績を盛ってアピールする
・英語などの電話を見せつけ、外交をアピールしつつ、仕事できるアピール
などです。
嘘をついているわけではなく、相手の一方的な認知バイアスによるものであるので、問題ないです。(やりすぎ注意です)
ハロー効果の攻略方法
どうやったら、ハロー効果をなくすか。答えは一つです。それは
物事を多面的に捉えること
です。一つの側面だけ見て判断しよう!というのはナンセンスです。
物事を多面的に捉えることができると、リテラシーがつき騙されにくくなります。
ハロー効果のまとめ
・ハロー効果とは、ある対象を評価するときに目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴について、評価がゆがめる現象
・プラスとマイナスのハロー効果がある
・ハロー効果の原因は認知バイアスであり、その判断は誤り
・認知バイアスは悪いことだけではない
・ハロー効果は恋愛やビジネスで活かせる
・ハロー効果を攻略するには、物事を多面的に捉えること
最後に
私はこれまでたくさんの本を読んできて、特に推理小説ではどんな人が犯人でどんな人格を持つかということを、1つの基準で判断することはなくなりました。
本を読むことは、認知バイアスに陥りにくくする方法の一つかもしれませんね。
認知バイアスは多くの人が、陥る誤った考えです。
これからの記事で1つ1つ紹介していきますので、自分の認知バイアスに気付き、改善を心がけてください。
最後までお疲れさまでした。