ヒューリスティックって言葉カッコいい。
ということで、今回はヒューリスティックについての記事です。
ヒューリスティックとは勘違いの原因にあたる言葉です。詳しくは本文で解説します。
今回はこちらの2つのサイトを参考にして書いています。
https://yuji-hirano.com/heuristic/
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒューリスティクス
今回の記事を読むメリットは、
・ヒューリスティックがわかる。
・自分の判断の誤りに気づくことができる。
・判断ミスをしないように思考することができる。
です。
ヒューリスティックとは?
結論:経験則で直観的に判断することです
ヒューリスティック(発見的手法)とは、ほとんどが経験則によるもので、答えの精度が保証されていない代わりに回答に至るまでの時間が少ないと言われています。
必ず正しい答えを導けるわけではなく、ある程度のレベルで正しい解に近い値を得ることができるものです。
例を挙げると、赤くて丸いものを見ると「リンゴだ」と判断することです。
その答えは風船かもしれませんし、さくらんぼかもしれません。
ヒューリスティックの発見的仮定とは
正しく評価したいが、真面目に評価するのが困難な場合、その正しさを証明できないような場合にその場しのぎの仮定において評価を行うことです。
発見的という単語が意味をわからなくしますが、適当に仮定することです。
先ほどのリンゴの例で見ると、まだ遠くて正しく判断することができませんが、赤くて丸いという条件が揃って、直感的に最初に浮かんだリンゴがそこにあると仮定することが、発見的仮定になります。
ヒューリスティックの心理
人が複雑な問題解決などのために、何らかの意思決定を行うときに、暗黙のうちに用いている簡単な解法や法則のことを指します。
判断に至る時間が、速いが必ずしもそれが正しいわけではなく、判断結果に行っての偏り(バイアス)を含んでいることが多い。
なお、発見的手法の使用によって生まれている認識上の偏りを「認知バイアス」といいます。
これまで記事にした認知バイアスの記事を全てあげておきます。
本当はもっと多いと思いますが、一般的に知られている認知バイアスのかかっている心理学の効果・用語はこれだけになります。
心理学を勉強を始めた理由の一つに、自分の勘違いを知りたかったということがあります。
ヒューリスティックの3種類
ヒューリスティックには、大きく分けて3種類に分けられます。
・代表性ヒューリスティック
・固着性ヒューリスティック
・利用可能性ヒューリスティック
この3つと例を解説します。
代表性ヒューリスティック
特徴的なイメージや固定観念で判断する思考のプロセスのことです。
前回の色彩心理学の記事でも同じようなことが言えます。
赤は情熱的なイメージ、青は冷静なイメージなどです。
典型的に考えるステレオタイプも同様です。メガネをかけているから、真面目で頭がいいと典型的な型にはめてしまうことがステレオタイプといいます。
リンダ問題(合接の誤謬)
また、特定のカテゴリーに対して具体的である方が確率を課題に評価しやすい意思決定のプロセスのこともあります。
代表的な問題にリンダ問題(合接の誤謬)があります。
これは一般的な状況よりも、特殊な状況の方が蓋然性(確からしさや発生確率)が高いとご判断することです。
詳しい例を挙げます。
レイは中学、高校とソフトテニスに励み、主将を務めるほどのリーダーシップと責任感を持ち合わせていました。
迎えた決勝戦、相手はこれまでライバルだった人で、戦歴は五分くらいです。相手は過度な練習により、矯正用のギプスをつけています。
どちらの試合結果になる可能性の方が高いと思いますか?(できるだけ、5秒以内に直感で答えてください)
A. 接戦の末、ファイナルゲームまで競って、勝つ確率
B. 相手の怪我により、不戦勝する確率
C. 試合に勝つ確率
さてどれでしょう。
引っかかっていただけたら嬉しいですが、こちらの正解はCです。
試合に勝つ確率は、接戦であっても不戦勝であってもどちらの結果も包含しています。
数学の集合のような関係です。冷静に考えれば、わかりますね。
この問題で、より具体的な方が起こりやすいと判断してしまうことがわかったと思います。
わざと誤認させやすいような問題にしたので、無理もないですね。
このようにより具体的である方が、確率が高くなると感じることをリンダ問題、もしくは合接の誤謬と言います。
利用可能性ヒューリスティック
イメージしやすい事柄を優先して考えてしまう意思決定のプロセスのことです。
わかりやすい例だと、英語のリスニングを聞くときに知っている単語が頭に入ってくることなどが挙げられると思います。
そのほかに、太っている人と聞くと大食いだったり、怠惰なイメージがあると思います。
飛行機の例もよく見かけますが、飛行機の事故よりも電車やバスの事故の方が確率は低いです。
前回の色彩心理学の記事でも同じようなことが言えます。
赤は情熱的なイメージ、青は冷静なイメージなどです。
典型的に考えるステレオタイプも同様です。
メガネをかけているから、真面目で頭がいいと典型的な型にはめてしまうことがステレオタイプといいますが、これがまさに利用可能性ヒューリスティックです。
固着性ヒューリスティック(係留と調整)
最初に与えられた情報を基準にして、それに調整を加えることで判断し、最初の情報に現れた特定の特徴を極端に重視しやすい意思決定プロセスのことです。
以前に説明したアンカリング効果です。記事はこちら。
最初に100万円と言ったパソコンをあとで、10万円と言ったら安いと感じますよね。
そんな感じです。
ヒューリスティクスとアルゴリズム
よくヒューリスティクスと釣り合いに出されるものがアルゴリズムです。
アルゴリズムとは、論理的な判断に基づいて行われる計算です。
C言語のアルゴリズムのプログラムについてはこちらで行っています。
アルゴリズムは高い精度ですが、情報の処理に時間がかかります。
ヒューリスティックは、経験則が間違っていれば精度は低いですが、とりあえず早く答えを出すことができます。
冷静かつ直観的な判断力を持って
アルゴリズムとヒューリスティックの両方の観点を持ち合わせることが大事です。
どんな場合であっても、そこに主観的な判断による誤りがないかを精査し、直観的に判断を下して行動を早くしていかなければなりません。
個人的には、ヒューリスティックは経験則であるため知識や経験を増やすことが一番良いと思います。
ガンガン行動して失敗したら吸収してという感じで、進んでもらえたらと思います。
ヒューリスティック分析とは?
Webサイトのユーザビリティ(ユーザーの使いやすさ)を評価する手法のひとつに「ヒューリスティック分析」というものがあります。
ユーザビリティの専門家が自らの経験則をもとに、ユーザーインターフェースを評価します。
ヒューリスティック分析を詳しく解説されたサイトがこちらになります。
https://webbu.jp/heuristic-analysis-777
分析者の経験則で行うため、正確さがなくなる可能性もあり、アクセス解析等も併用するとさらに効果が上がります。
心理学のヒューリスティックも経験則でも経験則での、早い判断という意味で使われていたので、同じ意味です。
最後に
今回は、経験則で直観的に判断するヒューリスティックについて解説していきました。
個人的にもいろんなことを直感で判断していると思います。
間違った思い込みやマインドブロックをこれからたくさん経験を積んで、外していけたらと思います。
あなたが見ている世界だけが真実ではありません。
ネットという大海原で自分の世界を広げていってください。
最後までお疲れ様でした。