本日は,電気主任技術者試験をこれから受験しようとしている、大学の友人や皆さんのために記事を執筆いたします。
ぜひ参考にしてください。
はじめに
電気主任技術者試験(通称:電験)は,1種,2種の場合は,1次試験と2次試験があり,3種だと1次試験のみとなっています。
難易度順は,1種>2種>3種となっていますが,出題範囲の科目数は同じです。
ということは,どの科目から出題されているのかを知ることができれば,効率的に勉強が出来ます。
電気主任技術者試験の大きな4つの科目
電気主任技術者試験は,1種,2種,3種問わず,大別して4つの科目があります。
1 理論
2 電力
3 機械
4 法規
さらに,この4つの科目を構成する科目がいくつかあります。細かく分類すると,
1 理論:電磁気,電気回路,電気電子計測,電子回路
2 電力:送電,配電,変電,再生可能エネルギー,水力発電,火力発電,原子力発電
3 機械:電気機器,パワーエレクトロニクス,自動制御,照明光学,電気化学,電気加熱
4 法規:電気設備技術基準とその解釈,電気施設管理,電力系統,電気工作物,電気事業法,等
このような感じです。
法規に関しては,法律の解釈や事例などが出題されるわけではなく,保安のみの出題となっています。
マークが引いてあるところは比較的重要度が高い科目になっています。特に,ピンクのマーカーを引いたところは大事です。
理論で勉強するべき重要な科目は,電磁気と電気回路の2つだけです。
この科目は大学で電気を専門としている人は,学部1年生,ないしは2年生で学ぶ電気の基礎を学ぶ学問です。
この2つの科目だけで,理論の7割以上を占めています。さらに,そのなかでも,電気回路は,外せない科目で,他の科目の,電力や機械にも精通する万能な科目です。
また,この2つの科目を勉強すれば,残りの電気電子計測と電子回路は余裕で理解できます。
電力は,水力発電,火力発電,配電,送電の4つの科目が重要です。
この科目は,毎年出題されています。また,電験1種,2種の2次試験にも登場する重要な科目です。ただ,電力は満点が取りづらく,他の受験生と差が出にくい科目です。
機械は,電気機器学とパワーエレクトロニクスをあげました。
電気機器学は,変圧器,誘導機,同期機の問題は毎年必ず出題されており,確実に計算問題があるので,勉強すれば絶対的な得点源になります。
続くパワーエレクトロニクスは,所見こそ難しいものの難しいであるが故にパターンが少なく,ひねった問題を出題することが難しいのではないかと思います。
法規に関しては,電験3種,2種,1種とで問題の内容が異なります。
ただ,電験3種の場合は,計算問題が問題の4割を占めていますので,下手に暗記するより,計算問題を確実に解けるようにすることを推奨します。
また,電験1種,2種の場合は,一番多く出題されている問題が,電気設備技術基準とその解釈について問うた問題です。
電気設備技術基準に限った話ではありませんが,法規は,実務経験がない人にとっては縁が無い科目なので,電験を受験する高校生,大学生や高専生にとっては一番の鬼門となる科目になるでしょう。
電験の勉強法
どこから勉強すれば良いのか
私は,電気数学->理論->機械->電力->法規の順番で勉強しました。
電気数学は,理論の電気回路や電磁気学を解くために必要な数学で,これをマスターしていない人は,電験に合格できません。
理論(主に電気回路)野知識は,機械でもしょっちゅう出てくるので,機械より理論を先に勉強しておく方が得策です。
電力と法規は完全に知識を詰め込むだけのゲームなので,筆者は,テスト直前に電力と法規の重要語句を詰め込みました。
参考書の選び方
電験の参考書を使う科目は,理論以外の3つの科目をオススメします。
理論は,先ほど記述したとおり,電磁気学と電気回路から出題されていると言いました。
ですので,大学の電磁気学と電気回路の教科書で十分に事足ります。
オススメの参考書は,電験3種であれば,TACが出している分厚い参考書と,「スピード攻略電験3種集中レッスン」というやつがオススメです。
TACの参考書は図がきれいで,文章が最小限なので,見やすい上にわかりやすいから,オススメです。「スピード攻略電験3種集中レッスン」という本は,どうしても覚えきれない所を語呂合わせで覚えることに使いました。
他には,電験2種で言えば,これだけシリーズがオススメです。
あとは,「電気法規と電気施設管理」という本は,文字は多いものの,重要な情報がたくさんのっているのでオススメです。
電験勉強用サイト集
->電験1種,2種の2次試験「自動制御」の記事
->電験理論「電磁気学」の記事
->電気の神髄
「摺り足の加藤」さんのサイトです。このサイトは,控えめに行って参考書15冊以上の価値はあります。
電験,電工に必要な知識を理論を駆使して覚えていけます!
->電験王
こちらは,「電験王」というサイトです。このサイトを一言で表すならば,「電験1種~3種までの過去問の宝物庫」です。
電験を勉強する際のモチベーションの保ち方
やる気を出すには,電験を取得すると周りの状況がどれだけ好転するかを想像しながら勉強をすると良いです。
私は,電験を取得することによって得られるものを考えてモチベーションを維持し続けてきました。例えば,電験を取得した場合どうなるのかというと,
1 周囲の自分に対する態度が変わる
2 人脈が広がる・レベルが高い人に出会いやすくなる
3 資格手当がもらえる。会社によっては,月に1万円以上
4 転職しやすくなり,給与アップの可能性が上がる
5 管理職や主任技術者などの責任者になることができる
などといったモチベーションで勉強をしていました。
余談ですが,資格手当を,株式などに運用して,将来のために積み立てておこうとまで考えていました。
勉強する上で必要なこと
結論から言うと,何かを捨てることです。私の場合は,ゲームと友達と娯楽を捨てました。
ただ,念のために言っておくと,全部をいっぺんに捨てたわけではありません。
4ヶ月で完全に捨てました。自分の娯楽の時間を捨てるのはつらいかもしれません。
ただし,捨てたとしても,何らかの形で絶対に戻ってきます。
私の場合,ゲームを捨てた代わりに,人生の自由度が上がり,友達を失った代わりに,共に実力を高め合える勉強仲間ができ,娯楽を捨てた代わりに,知識欲が上がって,今では勉強することが日課になっています。
最後に
この記事の信頼担保として,私の電験2種1次試験結果を上の記事にのせておきます。
電験はとても難しい試験ですが,得られるものはあります。
それでは,勉強を頑張ってください。