数学

[4つの平均]相加平均・相乗平均・調和平均・加重平均とは

あなたは,データの中心に興味がありますか?どうも,ユキです。今日は,平均の種類を4つ紹介します。

相加平均

この相加平均は,相加平均とも呼ばれ,皆さんのよく知っている平均です。

\(x_1~x_n\)の\(n\)個のデータがあるとき,相加平均を\(\overline{x}\)とすると,\(\overline{x}\)は,

$$\overline{x}=\frac{x_1+x_2+x_3+\cdots+x_n}{n}$$
で表されます。

\(x_1\)から\(x_n\)まで書くのが面倒だという人は,
$$\overline{x}=\frac{\sum_{i=1}^{n}x_i}{n}\tag{1}$$
と書いてください。なお,\(\sum\)(シグマ)は総和を意味する記号です。

例:テストの点数の平均

国語英語数学合計点平均点
得点98102160360120

試験の成績が以上であるときは,相加平均で表される平均は,120点になります。


加重平均

次に,このような問題を考えましょう。

 

例:得点に重要度が加わった場合の平均

国語英語数学合計点平均点
得点98102160360120
重要度234????

 

データによって,個数や重要度が異なる場合に,相加平均を使ってしまうと,正しく分析が出来ません。ということで,加重平均を導入します。加重平均は,ウェイトを含んだ相加平均と考えていただいて結構です。

 

\(n\)個のデータ\(x_1~x_n\)にウェイト\(w_1~w_n\)がそれぞれかかる場合,加重平均

 

\(\overline{x}^w\)は,

 

$$\overline{x}^w=\frac{w_1x_1+w_2x_2+\cdots+w_nx_n}{w_1+w_2+\cdots+w_n}$$

 

\(\sum\)(シグマ)を使って書くと,

 

$$\overline{x}^w=\frac{\sum_{i=1}^{n}w_ix_i}{\sum_{i=1}^{n}w_i}$$
のように計算できます。

 

では,先ほどの例題を実際に計算しましょう。

 

例:得点に重要度が加わった場合

国語英語数学合計点平均点
得点98102160360120
重要度2341142126.89

 

加重平均は,物体の重心の座標を求めるときに用いられます。
また,統計力学という,物理の学問にも頻繁に登場します。

 

そもそも,得点に重要度とかあるの?

 

試験の点数に重要度が生じてくるのは,高校入試,大学入試の得点配分です。例えば,私が通っていた高校の入試の得点配分は,5教科の内,数学と理科の点数は1.5倍されて,合否判定が行われていたそうです。

相乗平均

例えば,平均の利子率\(r\)を計算したいとき,あなたはどのように計算しますか?

ある年に,\(C_0\)円の元本を調達して資産運用を始めました。\(i\)年目の利子率を\(r_i\)とすると,\(C_0\)円は,\(n\)年後に\(C_n\)円になりました。このとき,\(C_n\)は次のように表されます。

 

\(C_n=C_0(1+r_1)(1+r_2)(1+r_3)\cdots(1+r_n)\)

 

となります。

ここで,この期間の平均利子率を\(r\)とすると,\(C_n\)は次のように表されるはずです。

 

\(C_n=C_0(1+r)(1+r)(1+r)\cdots(1+r)=C_0(1+r)^{n}\)

 

これらの2つの式は左辺が等しいので,

 

\((1+r)^{n}=(1+r_1)(1+r_2)(1+r_3)\cdots(1+r_n)\)

 

となります。また,両辺を\(\frac{1}{n}\)乗すると,

 

\(1+r=[(1+r_1)(1+r_2)(1+r_3)\cdots(1+r_n)]^{\frac{1}{n}}\)

 

となって,\(r\)を計算することが出来るようになります。

 

因みに,このように\(\frac{1}{n}\)乗して,平均を出すことを相乗(幾何)平均といい,式で書くと,

$$\overline{x}^G=(x_1x_2x_3\cdots x_n)^{\frac{1}{n}}$$

 

と書きます。因みに,平均利子率との対応関係は,\(\overline{x}^G \Rightarrow 1+r\),

\(1+r_i \Rightarrow x_i\)のようになっています。

 

また,例によって,\(x_1~x_n\)まで書くのが面倒だという人は,
$$\overline{x}^G=(\prod_{i=1}^{n}x_i)^{\frac{1}{n}}$$
と書けます。ここで,\(\prod\)は積を表す記号で,総乗と呼ばれることが多いです。


調和平均

最初の\(d\)mを\(x_1\)[m/s],残りの\(d\)mを\(x_2\)[m/s]で走るとき,平均の速さは何[m/s]になるでしょうか?

平均の速さは,道のり÷距離でしたね。

道のりは,\(2d\)m,距離は,\(\frac{d}{x_1}+\frac{d}{x_2}\)なので,平均の速さ\(\overline{x}^H\)は,

$$\overline{x}^H=\frac{2d}{\frac{d}{x_1}+\frac{d}{x_2}}=\frac{1}{\frac{1}{2}(\frac{1}{x_1}+\frac{1}{x_2})}$$

となります。

 

調和平均も,加重平均や平均と同様に一般に相加平均と等しくありません。例えば,前半を6m/s,後半を3m/sで走った場合,相加平均では,

 

\(\frac{1}{2}(6+3)=4.5\)m/s

 

となりますが,調和平均では,

 

\(\frac{1}{\frac{1}{2}(\frac{1}{6}+\frac{1}{3})}=4\)m/s

 

となります。

相加平均・相乗平均・調和平均・加重平均:まとめ

今日のまとめ

相加平均\(\overline{x}\)
$$\overline{x}=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i$$
相乗平均\(\overline{x}^G\)
$$\overline{x}^G=(\prod_{i=1}^{n}x_i)^{\frac{1}{n}}$$
加重平均\(\overline{x}^w\)
$$\overline{x}^w=\frac{\sum_{i=1}^{n}{w_ix_i}}{w_i}$$
調和平均\(\overline{x}^H\)
$$\overline{x}^H=\frac{1}{\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}\frac{1}{x_i}}$$

最後に

資産運用で使えそうなのは,加重平均と相乗平均ですね。相乗平均の考え方を使ったものに現在価値という考え方や,正味現在価値という考え方もあります。現在価値は,将来の価値を現在の価値に換算しようという考え方で,投資をやっている人にはなじみがある言葉?ですよね?平均という概念はお金にまで及んでいると言いたかっただけです。間違っていたらすみません。

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ユキ
ユキ
数学担当です。お金大好き大学生やってます。 講義がないときは、だいたい図書館にいるので図書館の門番とも呼ばれています。(呼ばれてない) L・O・V・E ラブリー マネー!